第7話
そして次の日
女がゲームをする番だ。
女は暗記が得意だった。
カードがだされそれを覚えていくものだった。
女は最初は余裕だったがカードがどんどん増えていくにつれ焦りだした。
女は精一杯の笑顔で主人に言った。
「まだ大丈夫ですか?」
「ええ大丈夫です」
女は主人のほうが余裕があると分かり更に焦る。
女の顔は引きつっている。
女は考えた。
「少し休憩が欲しいのですが」
「構いませんよ」
女の意見が通ったのだ。
女は休憩中考えた。
私が負けるの?
どうして?
私は負けたことが無いのに。
主人は底が知れない。
誰も勝てない。
そんなことを皆思い始めていた。
そしてゲームが再開された。
答えるのは主人だ。
主人は休憩前のカードも覚えていた。
女は休憩前のカードを覚えていなかった。
女は負けた。
そして女は連れて行かれた。
主人の部屋で自ら毒を飲み自殺したのだ。
女は死にいく僅かな時間で思い出していた。
女はホストにハマっていた。
女に優しくするのはホストだけだった。
会社では特に仲がいい人もいなくいつも一人だった。
気づけばホスト通いで借金まみれになっていた。
会社の金も使い込んだ。
それがバレそうになりここにきたのだ。
ホストに捨てられ行くところがどこにもなかった。
女は万が一に備えて自宅に遺書を置いてきたのだ。
女は最初から負けたら死ぬつもりだった。
そして女は死んだ。
帰る場所もなく。
最初のゲームの参加者の老人もそうだった。
妻に先立たれ一緒に住んでる息子夫婦にも邪魔者扱いをされどこにも行くところがなかったのだ。
老人も最初から負けたら帰るつもりがなかったのだ。
そしてまた一人減った。
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