第19話 詐欺的中酷株
中酷株が上海で20%も急騰。中酷、絶好調。投資会社・シルバーマン・サックス・グループはオーバーウェイトに引き上げた。中酷株ってやっぱり復活・強いんだと動くのはテレビ・新聞の出来事を鵜呑みに信じて動く人。冷静な人は空売りで美味しい時期を待つギャンブルに出る。ギャンブルと言っても競馬の本命戦のようなもの。ただ、儲けは大きい。中酷株が大きく上がれば上がるほど下げ幅も大きい。その差額が儲けになる。安くなった所で買い戻す。シルバーマン・サックスの記事は提灯記事。中酷がスポンサーとなり発行物やCMをバンバン買ってくれるからご機嫌取りで「だろう」記事を書く。シルバーマン・サックス側も自分たちを信用して投資してくれる人はこんなのに引っかからない自負で動いている。喜んでいるのは経済音痴の中酷工作部だけ。そうそう、中酷人民もだ。
シルバーマン・サックスも逃げ道は用意している。それは「当局が政策処置を追加で実施すれば中酷株は上昇する。バリエーションが依然として過去の平均値を下回っていることや企業収益が改善する可能性、世界の投資家のエクスポージャーが比較的低いことなども指摘した。当局が成長減速リスクを抑制するため十分な《秘策的》行動を取れ《ば》関心を抱くようになったと市場は考える方向に動く《だろう》」としている。《》内の言葉が本心であり、文面が「よいしょ」記事だ。
新たな政策処置?そんなものないないない。具体策がない。じゃ、ダメじゃん。駄目なんです。
不動産会社の解体は銀行・地方政府破綻、国家が裏で手を廻して上海だけは守ったが長続きさせられるわけがない。日本企業を始め、海外企業の脱出が止まらない。そこへ海外社員の子共や自国の弱者を狙ったやけっぱちの暴走行為。シルバーマン・サックスの記事は、「こうなればいいな」「こうあって欲しい」をオブラートに包んだだけの責めての言い回しに過ぎない。
銀行から預金を下ろせない。自然災害の被害は放置して被災者は路頭に迷い、地方につぎ込んだお金は高官たちの懐を潤すだけ。これが「強酸党」だ。
人民は「強酸党」の肥しであって、助ける存在ではない。人口が減ってきてはいても今の高官には関係ない。「毒を食らわば皿まで」が蔓延っている中、焼け石に水の打つ手なし。
しかし、中酷プロパガンダ思考に侵された金の亡者は、「買い遅れるな!10年前の教訓」と煽られ、人民を中心とした百万人程の個人投資家が大型連休前に新規口座を開設し、群がった。結果は、大暴落。人民は、砂糖に群がる蟻状態で株投資には向いていないことに気づけない。
上海の急騰は大型連休で休場だったのを利用したもので如何にも作為的な物。蓋を開ければ急騰しているで「買い」を誘ったが、中身は空洞。分かった瞬間に急落。騙された方はご愁傷様。詐欺師を信じても得することはない。
中酷人民はいつか政府が何とかしてくれると藁をもすがる思いを利用した心理的要因が引き起こしているものに他ならない。人民が株を「買え」ば、賢者は「空売り」する。インフラ投資が期待されるが災害放置が常習化している中酷に策などない。10兆元必要な景気対策費に対して1000万元を支出し、失業者など貧困層に現金支給を実施することを訴えるが、雇用先が確保できなければ無策と同じだ。むしろ、人民の民度からなくなればもっと寄こせと抗議デモが頻発することが十分に考えられる。
香港株が11%下げた。始まった、始まった。嘗て日本に来て転売目的で爆買いしていた人民も訪日しても宿泊費が払えないから綺麗なトイレを探して寝泊まりする。インバウンドでの収益は望めない。
政府は、失業率を下げるため、就職内定証明書・雇用契約書のコピーがなければ卒業させない方向に動いている。学生たちは、SNSで300元を払い、雇用契約書を発行してくれる会社を求めて学費から逃れようとしている。さらに賄賂も蔓延る。
上海バブルは短命官製バブルだ。不動産バブル、官製バブルがWで弾ける時はそう遠くない。
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