第8話 借りた金は返さない。
「借りた金、返せよ」「貸した奴が悪い」「金を貸せと言われたら貸す、借りた金は返さない、それが中酷人の面子ね」
今、中酷では月の収入以上の借金返済が多くの人民を苦しめている。良くても収入の10%程しか自由にならない。爆買いは中酷人の消費欲求と面子を保つもの。面子を保たせてやったからOKです。返済なんて関係ない。金儲けは中酷人の生き甲斐そのもの。では、なぜ、銀行に返済するのか。返済は義務ではない。罰則を恐れているからだ。強酸党が人民を監視・管理するために設けた信用査定で落第点を取らないためだ。低評価を付けられれば、金を借りられない、高速鉄道や飛行機に乗れない、就職や出世ができない。
強酸党員の私腹を肥やし、地方の財政を潤すために指導した不動産投資は加熱し、人口を遥かに上回る戸数が建築され、住居は住むためではなく投資案件の要素が色濃くなった。住むためのものでなく、投資色が強くなると、上辺だけの器が作られ、その果てはゴーストタウンを多く生み出した。沼に踏み入れた脚は、抜き差しできない状態に陥る。購入者は、何かあれば強酸党が助けてくれると言う不確かでも信じ切るしかない幻想を抱いた結果、バブルは弾け飛んだ。信じていた強酸党は、危険を感じながらも打つ手がなく、引き返せない状態に陥っていた。
人民は秀欣平の愚策により、収入源を失い、消費を抑えることに苦慮する。市場に金が流れなければ経済は淀む。淀めば酸欠になり、生物が死する。人民は生活苦に悲鳴を上げる。それは秀欣平政権への不安と不満に繋がり、自暴自棄に陥らせる。それは、弱い者への攻撃となり、何れは、秀欣平にその矛先がクーデターとして向けられる。反乱を恐れた秀欣平は、自己破産を認めようとしている。信用評価など糞くらえ。借金がなくなるのなら、それを選択する。人民は一発逆転の不動産投資に励む。その結果、人民の個人債務が急増し、返済不可能な借金が利息で膨らみ続ける悪循環を止められない。多重債務を強いられた人民の本質は、借りた金は返さないという意識が根底にある。
強酸党は人民に借金をさせ、市場を刺激しようとした。人民はネットでお金を気楽に借り入れる。特に若者の中では自転車操業で安易にやり過ごそうとする者が必要不可欠的に増えている。このような中、自己破産が認められれば、借りるだけ借りて、破産する者が急増する。返済を考えない人民は、金融関係を破綻させる。多重債務者は人生を諦め、ストレスを発散するように無差別殺人事件を起こす。
幾ら買ったかを自慢する人民は、今買って、後で払う。これを頻繁に繰り返す。企業の借金は、人間関係で決まる。人間関係と面子を保つために融資の返済を請求できないでいる。親しき中では金を貸す。日本では、親しき仲でも金の貸し借りは不和の元になり慎重になる。面子重視の中酷では、貸せと言われれば貸す。むしろ、お金を貸すことが親しい間柄との認識が強い。
借金があっても爆買いして消費欲求を満たす。中酷人には倹約と言う概念がない。買い物に依存しないと生きていけない若者が急増している。だから、後先考えずに借金を繰り返す。お金を使わないのではなく、使う金がないと言うのが現状だ。自己破産制度を導入されれば、金融機関は破滅する。企業間の金の流れも同じだ。末期になれば借りるだけ借りて計画倒産する。それが日常だ。中酷と取引している企業は、早急に対処しなければ、莫大な損失を被ることは確実視されている。
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