神慈悲Ⅳにて家から追放されたディーンは、クリスのもとへ本格的に身を寄せていた。
留年することになってしまったとはいえシングルマザーのモリソンさんのもとでシッターをして、クリスの美味しい料理をたべて、身長も大きく伸びて成長中。
そんななか、警察署にイタズラ電話がかかってくる。それに動き出すクリス、そして神父になったジェレミー(なつかしい!)。
ディーンはイタズラ電話の現場である少女を見かけるのだが――?
少女の正体は?
そして、なぜイタズラ電話が?
謎が謎を呼ぶオカルト小説、神慈悲シリーズ第5弾!
今回もネタバレ無しに語るのは難しいのですが、
神慈悲Ⅴはモリソンさんとノエル、秘密を抱えた母娘、そして電話の……と、「親と子」というモチーフがいくつも散りばめられ、その重なりの上にディーンがいる。
血の繋がりがあってもなくても、母と子である親子もあれば、その逆も――……。
ラスト明かされる真相をぞっとさせられながらも、神慈悲ならではの爽やか読後感が読者を待ち受けている。
しかし、不安要素が重低音で響き渡る。Ⅳで受けた傷がクリスに与えている影響、ディーンについてもだ。
家を見に行って涙する彼を支えるクリスのシーンは、読んでいてこちらにもグッとくるものがあった。
それでもなお、ふたりで幼いノエルの世話をするシーン(1-1「ついてない」セリフのやり取りが面白かった)、ディーンを気遣うクリスのやさしさなど、このふたりならではのやりとりがたまらない。
にしてもクリスの色気はとまらない。それにガッカリするディーンもたまらなく好きだ。
個人的にディーンくんの好きなシーンは、他にも、万年筆を確認しているところであったり(あの起死回生ペンじゃなかったね)、モリソンさんの結婚騒動でサヤインゲンをぶーたれながら細切れにしているところだったり!
それから夜の探し物のくだりは、ハラハラドキドキさせられる。(リズには申し訳ないけれど)
多彩な要素があって飽きさせずに、最後までページを捲る手が(WEB小説だけど)とまらなかった。
次回はどうくるのか、傷を受けたクリスの状態も、どこに電話をかけたのかも気になってしかたない……!
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