第1話 呪いし者々

 奈落の底…数えきれない階層を下り地の底の底までたどり着いた三人の男女がいた。一人は金色の髪に青い瞳をもつ女性でもう一人は青髪に青い瞳を持つ無精ひげの男だった。そして三人目は二人の間に生まれた赤子だった。三人は奈落の底を目指したのは秘宝「アビス」が実在するのかを証明するためにやってきた。二人はついに50年の月日を費やして底の底まで来たのだ。長かった寿命が尽きかけ何度もくじけそうになったことか。二人の間に生まれた子のおかげか。三人は生きている限りようやく念願のこの場所まで来た。そして、二人は恐ろしいものを目にした。それは秘宝と言っていいものなのかどうかわからない。ただ一言でいえば臓器や血管などない宙に浮かぶ心臓。脈を発し今も鼓動し続けている。この心臓はいったい誰のものなのだろうか。二人は茫然と立ち尽くし、どうすればいいのか躊躇した。だがその答えを導く前にして、突如と心臓が激しく脈打つと、三人は意識を奪われ、遥か空の彼方へと吹き飛ばされた。

 瓦礫に包まれた赤子が見つかった。それは二人が心臓を見つけてから数分と立たなかった。赤子は両親と思われる手首だけを残してその先は真っ赤な体液だけを残して消滅していた。赤子は「うやぁうやぁ」と泣くと不思議と発見した人は恐ろしい顔を浮かべて赤子を抱いて闇市場で子供を金に換えて逃げたのだ。

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