第陸問
「楠ノ木さん聞こえてる?」
「……」
「あれ?」
「岡部くん」
「うん?」
「あ、いえ何でも」
「そう?」
「岡部くん……」
「うん、さっきからどうしたの?」
「ええっとですね、ですね?」
「あれ楠ノ木さん、熱あるんじゃない?」
「え、そうですか?」
「なんとなく……」
「では」
「問題かな?」
「実際に触れてみて頂けませんか?」
「ふ、触れる?」
「はい、お願いします」
「いいの?」
「はい」
「では……楠ノ木さん、お体に触りますよ」
「あの? 背筋が凍るような物言いはやめて頂けませんか……?」
「すいませんでした。それじゃちょっと失礼して」
「……っ!」
「うーん」
「あの!」
「さっきより紅いような気がする」
「もう、大丈夫です。岡部くんありがとうございました」
「風邪かもしれないし早退した方がいいよ」
「そうだったらよかったのですけどね」
「え?」
「いえ何も。では先に帰る事にします、また明日」
「お大事にね」
**
『それでは第
「今日はすごく静かな日だな……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます