第2話
その日以来、読むためではなく別の目的のために本棚から本を取り出す作業を続けた。
本棚の奥はあるときは金色の銀杏並木、あるときは遥か彼方まで続くビル群、そしてときに宇宙への窓口となった。
私は幾度となくその窓を覗いたが、その先に手を伸ばすことはなかった。
その後私はこの密かな楽しみを誰にも伝えることもなく、当たり前のように学校を卒業した。
あのとき本棚に納まっていた本も相変わらず手元にある。
何も変わらず、なんの狂いもなく、日々は続いていく。
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