第12話

俺とあやかは夜ご飯を食べ、風呂に入った後(風呂は手錠で繋がれて交互に入った)、二人でゆったりと過ごすことにした。

現在は、俺の部屋のベッドの上であやかが俺の上に座っていちゃいちゃ?している。


「はー、海翔の匂いがしていいねぇ」

「俺にはあやかの匂いがする」


あやかの髪からは花のような香りが漂っている。


「もしかして、シャンプー変えた?」

「あ、わかる?ちょっといいやつ」

「そうなんだ」


俺は、あやかの髪を手で撫でながら、ゆっくりとする。

そんななか、俺はふと疑問に思ったことを聞く。


「なぁ……」

「何?」

「今日の監禁だけどさ……」


そこまで言うと、あやかは少し固くなる。

そして、顔を俺の方に向ける。


「……嫌だった?」

「いや?全く」


俺はあやかの言う事を否定する。


「いつもの生活と、何が違うのかなって……」


……そう。生活としてはあんまり変化なしだ。

精々自分の部屋にずっと拘束されるぐらいか?


「もっとこう、きつい奴かと思ってた。……無理してないか?」


俺がそう聞くと、きょとんとしたあやかはにっこりと笑う。


「いや、私はすっごく満足してるよ!こう、海翔を私の物にしているって感じがいいの!」


そう言ってぎゅっと抱きしめてくるあやか。


「おぉ、そうか!」


俺はあやかを抱きしめ返す。

あやかは俺の胸にすりすりと顔をこすりつける。


「よし!それじゃあ、明日は一緒にどこかに出かけ……」


俺がそこまで言ったところであやかは俺の腕をぐっと握った。


「逃げようったってそうはいかないよ?」

「ぐっ……」

「明後日からテストだから明日も一日勉強するよ?ちゃんとテストでいい点とろうね~」

「いや、もう十分だから!大丈夫!」

「一日で音を上げてちゃだめだよ!大丈夫!きちんと面倒は見るから……!」

「も、もう勘弁……」


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私はヤンデレですっ!!! 青猫 @aoneko903

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