第4話 この光は動かせる
朝になって、ボクは目を醒ました。
鬱陶しい光が消えたことで、久しぶりに熟睡できた。
でも、症状はまったく改善していなかった。
どういうことだ?
消えたかと思った無数の光が、目前に広がっている。
光は消えたのではなく、視界から外れていただけだった。
ボクはがっかりした。
でも、この状況を見て、一つの仮説が頭に浮かんだ。
昨日、ボクは「邪魔だ。どけ!」と怒鳴りつけた。
光は消えた。
それは、視界から外れただけだったけど……
この光は動かせる……。
ということか?
ボクはおそるおそる右腕を上げて人差し指を立て、小さな光に触れてみた。
ピリッ。
微弱な静電気らしきものが指先に流れた。
さわれたのか?
触れるということは実在するということか?
今度はゆっくりと光を握ってみた。
手のひらの中で、光は消えていく。ゆっくりと手を開いてみた。
そこには小さな石粒があった。
これが光の源?
石粒は崩れて砂粒となり、やがて塵芥となって消えていった。
何度か同じことを試したが、結果は同じだった。
光はこの小石が発していたのだろう。
蛍みたいだ。
そうボクは思った。
小石を見て、ボクには一つの確信が生まれた。
「集まれ」
今度は心の中ではなく、声に出してみた。
集まってきた小さな石粒は、光を放ちながら人差し指の周りをぐるぐると回る。
「コイツは生きているのか?」
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