仕事をクビになり帰郷したカメラマンの礼人が、亡き友と同名の少女まどかと出会う物語だ。偶然の再会が重なる中で、恐喝に苦しむ中学生たちの救済を通じて、止まっていた礼人の時間が動き出す。写真という表現手段を軸に、過去の「約束」と現代の「事件」が交錯する構成が特徴である。登場人物たちの不器用ながらも真っ直ぐな想いが、ノスタルジックな風景と共に丁寧に描かれている。過去の思い出や「約束」を大切にする物語を好む読者。挫折からの再生や、世代を超えた交流に惹かれる層におすすめできる