B5 vs水硝

B5-1 確信はできずとも信用は Part1

采漢紳シャッハ・ジェン


奴に敗れてから全てが変わった。

自分を取り巻いていたモンスターはどこかに消えた。


全てを失い彷徨っていた時、偶然このダンジョンを見つけた。

力では奴に及ばないかもしれない。

だが、敵を倒す方法はそれだけではない。

ここでの戦いには戦略性が必要なのだ。

奴らも馬鹿ではないが、自分もその点においては負けていない。

さらに勝敗に運が絡めば、奴らの力も絶対ではない。

たが今、連中はそれすら味方につけようとしている。

自分から全てを奪った奴を許すことはできない。


しかし遂に今日、この手で…。


水硝クリスタルは歓喜で震えていた。


**********


<B5>


最後の階はこれまでの階よりも広々としているように感じた。

どんよりと重い空気が満ちている。


「遂にここまで来たな。

さぁ、この俺を倒せるか?」


「お前のことなど記憶にないが、お前と俺の力。

そのバランスが以前から何も変わっていないことを思い知らせてやる」


「強がっていられるのも今のうちだ!

せいぜい足掻くんだな!」

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