第9話
「知ってる?」
「なんだよ。都市伝説の語り始めみたいな話しかけ方だな」
「それがですね、ほんとに都市伝説なんですよ」
授業の合間に話していると,急に友達が神妙な顔をして話し始めた.
「いまさら都市伝説なんて、はやらないだろ。ましてや大学生だぞ」
「でも,大学生って心霊スポット好きだろ?」
「なんだその偏見は」
「都市伝説なんて、どうせただの見間違いとかなんだから、気にするだけ無駄だよ」
「いや、でも、これはほんとかもしれないんだよ」
「まあ,話してみろよ」
「最近、みんな時間が止まった風に感じたりするんだって」
「…は?」
意味が分からない。
「うわ、興味なさそうな顔!」
「だって、そんなの絶対勘違いだろ!」
「違うんだよ!」
「何が」
「時計を見て一秒が長く感じるとかじゃなくて、本当に時間が止まってるんだって」
「...」
「だって俺もなったもん」
「俺もって、あと誰が見たんだよ」
「俺の友達?」
「なんで疑問形」
「まあまあ、そこは置いといて。俺が見たのは昨日の祭りの最中でさ」
「ああ、お前も行ったのか」
「お前もって、秋山は行かないって言ってたよな?」
「…」
あ、失言したな。
「まあ、それは後で詳しく聞くとして。それで、祭りの最後、花火が上がっただろ」
「うん」
「花火の最後のスターマイン。一番大きな花火が上がった瞬間、散っていくはずの火花が空中で静止してたんだ」
「見間違えだろ」
「見間違いじゃないって思う理由がもう一つある」
「なに?」
「周りの人も止まって見えた。おかしいだろ?俺は普通に友達としゃべってたんだ。その友達が止まってた。話してる途中で」
「漫画の読みすぎですね」
「違う!...と思う」
「めっちゃ不安になってるじゃん」
「確かに時間が止まってた!...はず」
「さっきからめっちゃ逃げ道作ってるじゃん」
友達をからかいながらも少し気になったので、そんな都市伝説があるのか調べてみたが、検索には引っかからなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます