第7章サイドストーリー2 暗魔病を治せる医者

 千は白鳥隊本部にいる。

 真言は白鳥隊隊長であるが、白鳥隊は1人ではない。千は真言から、他の白鳥隊の隊員を紹介される。

 鶴野多津子つるのたづこと、磯鶏天紅そけいてんこう。多津子は鶴の魔機を、天紅は鶏の魔機を持っている。鶴の魔機は鶴をモチーフとした薙刀。鶏の魔機は鶏をモチーフとした斧。

 多津子は探偵であるが、着物を着ている。天紅はハッカーである。

 白鳥隊は、この3人で活動しているという。


 街では、多津子にそっくりな人が暴れていた。千達は駆けつける。

 女性は、多津子の影と言う。多津子の影は暗魔の黒液を人に浴びせ、暗魔病にしている。

 千は多津子の影を止めようとする。すると多津子の影は去る。


 千達は、暗魔病にかかった人々に駆け寄る。

 千は、闇医者を呼ぼうとする。多津子は、闇医者とは誰かと聞く。

 千は闇医者について説明する。闇医者とは、架想市にて雅の暗魔病を治療した医者。

 千は闇医者のメールを見せる。そのメールを見て、天紅は調べる。

 闇医者の名は、潤器狭霧じゅんきさぎり。狭霧によって、実際に暗魔病が治った人が多い。多津子も狭霧によって、暗魔病が治った1人だという。千は狭霧の技術は本物だとほっとする。

 しかし狭霧はマギアの人間。そしてマギアに培養した暗魔を提供しているという。

 狭霧を止めなければならないと、千は決意する。

 狭霧は依頼を受けて、各地の廃病院で手術を行っているらしい。

 千達は狭霧のいるかもしれない色鳥市の廃病院へ向かう。




 千達は、狭霧がいるという廃病院へやって来る。そこには狭霧がいた。

 千は狭霧を問い詰める。狭霧は、事実だと明かす。

 狭霧は、折り紙でできた箱を見せる。

 狭霧によれば、これは檻紙おりがみ。マギアはこれを使って、暗魔を捕らえているという。千は、魔術師も似たような紙を使って暗魔を捕らえていた事を思い出す。

 狭霧が箱を投げると、中から如月の暗魔が現れる。千は如月の暗魔に驚く。如月の暗魔は、千が見た事のある暗魔だ。

 狭霧は説明する。如月の暗魔は、雅の暗魔化した部分から採取した液体によって生みだされた。暗魔によっては自身の液体によって自身を複製する個体がいる。召喚される暗魔は、そうやって作られた。

 如月の暗魔は赤短と呼ばれ、花札の暗魔群の中でも強い力を持つ。なので分離中に抵抗され、活性化し、雅は暗魔になってしまった。通常、分離は成功するのに、雅の場合は失敗した。

 マギアの目的の1つは、新たな12体の暗魔を揃える事。そしてその12体の暗魔を使って、新たな王の剣を作り出す事。また、撤退しない暗魔を作り出す事。

 花札の暗魔群が、その目的の一部だと。

 如月の暗魔は、人間の姿になる。その姿は、雅にそっくりだ。千は、多津子の影が多津子にそっくりだった事を思い出す。


 狭霧は、如月の暗魔に千達を倒すよう命令する。千達は、如月の暗魔と戦う。

 如月の暗魔はキャンバスを展開する。キャンバスは、梅の咲く公園。

 如月の暗魔は梅を咲かせる。咲いた梅に触れると燃える。千達は梅に触らないようよけるが、梅が動き、千達を攻撃する。

 そして、如月の暗魔はウグイスを飛ばしてくる。ウグイスの数が多く、千達は当たってしまう。

 千達は、劣勢に立たされる。

 千はダイヤの魔機を具現化する。すると如月の暗魔の動きが止まる。千は、如月の暗魔が宿主の雅の記憶を思い出したのだと考える。雅の姉、麗宝は、ダイヤの魔機を使っていた。雅と麗宝は、仲が良かった。

 如月の暗魔が止まった隙をつき、千は如月の暗魔を倒す。キャンバスも閉じる。




 狭霧はこれ以上花札の暗魔群が倒されないよう、千達を倒そうとする。

 狭霧の魔機は、加湿器の魔機。加湿器の魔機は、加湿器をモチーフとしたハンマー。

 狭霧はキャンバスを展開する。キャンバスは、霧の中。

 千達は狭霧を見失う。狭霧は千達を攻撃する。狭霧が見えない所から攻撃するので、千達は当たる。

 霧から暗魔のような怪物が作られ、千達を襲う。

 千は晴れの魔機で、霧を晴らす。霧の怪物も消える。千達は狭霧が見えるようになった。

 狭霧は、霧の怪物を作り出す。

 千は風の魔機を具現化する。そして霧の怪物を吹き飛ばす。

 千は狭霧の魔機の石を破壊する。キャンバスは閉じ、元の世界へと帰って来れる。

 狭霧は加湿器の魔機を捨てる。そして明かす。既に多津子から生みだした、水無月の暗魔が新たな暗魔を生みだすと。

 多津子は加湿器の魔機を拾う。そして、千達は街へと戻る。




 白鳥隊は水無月の暗魔の目撃情報を探し、水無月の暗魔の元へ向かう。

 水無月の暗魔は、通りにいる。そして人々に暗魔の黒液を浴びせている。

 多津子の影は、水無月の暗魔だった。

 千達は、水無月の暗魔と戦う。

 水無月の暗魔は、牡丹を咲かせる。咲いた牡丹に触れるとしびれる。

 続いて水無月の暗魔は、蝶のように舞いながら斬る。

 真言は矢を放つ。多津子は斬る。天紅は斧を振り、卵型爆弾を飛ばす。爆弾は爆発する。

 そうして、千達は牡丹や蝶に対抗する。


 水無月の暗魔は多津子に、何故魔機使いになったのか問う。暗魔病が治ったのだから、人のまま生きる事もできたと。

 多津子は真実を突きとめたかった。そして、その真実で人を幸せにしたかったと。

 水無月の暗魔は、多津子の本心は真実を知りたいという純粋な探求心ではないかと。そして多津子を斬りつける。

 鶴の魔機は、持ち主に強大な再生力を与えると、多津子は説明する。そして多津子の傷が治る。

 多津子は光も闇も全部合わせて、生きていくと。そして多津子は、水無月の暗魔を倒す。




 千は暁の魔機の力で、加湿器の魔機の石を直した。多津子は加湿器の魔機を使って、暗魔病にかかった人々を治した。水無月の暗魔の暴走は、事なきを得た。

 狭霧はマギアシティに連れて行かれた。狭霧はマギアに関わっている人物だから、軽い処置で済まされると千は考える。

 白鳥隊はこれからも、真実を突きとめる。

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