答張紘書(chatGPT訳)
張紘は《楠榴枕》という文章を気に入り、それに応じて賦を作った。陳琳が北にいた時にその賦を読み、それを「自分の郷里の張子綱(張紘の字)の作品だ」と人々に紹介した。その後、張紘が陳琳の著作 《武軍賦》《応機論》を読み、賞賛の書簡を送ったので、琳がそれに対して返信した。
私(=陳琳)は河北に滞在して以来、天下(=都や文化の中心地)と隔てられた生活をしており、この地では文筆をたしなむ者が少ないため、少し文才があれば簡単に「第一人者」と見なされてしまいます。
だからこそ、私が(文章の名人などという)不相応な評判を受けるようになったのは、実際の実力によるものではありません。
いま、(文才ある)景興がこの地におり、あなたや子布(=名士たち)があちら(=中央)におられる以上、これはまさに「小さな巫女が大きな巫女を見て、神通力を失う」のようなものです(=自分の才能など取るに足らないと感じるばかりです)。
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備考:
「僕」は謙遜語で「私」。
「河北」は黄河の北側、中央から離れた辺境という意味。
「景興」は王朗の字。
「小巫見大巫」…『荘子』出典の成句で、「小さな呪術師が大きな呪術師を見て気圧される」の意。比喩的に「自分の才覚が到底かなわないと痛感すること」。
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