長編作品の1戦闘シーンを切り取ったかの様な短編なのですが、濃度と密度が凄い。時折使われる独特な比喩表現も物語に深みと味わいを添えてくれます。レクイエムでありロンドの様な結末まで読み進めて欲しいと思います。
地下に追いやられた人類と、その絶滅を目論むAIの終わりなき戦い。互いに殺し合い、アップデートしていったその先に辿り着く結末に、思わず唸らされること間違いありません!技術進化の果てに待つ未来、そして人間とは何なのかを深く考えさせられる作品でした。未完だったレクイエムにはたして終わりはあるのか……。是非、最後まで読んで、題名の「残響」に込められた意味をじっくりと味わっていただきたいです!本格的なSFが好きな方に強くオススメします!!