第17話 悲嘆
緑の服を着た医者が出てくる。
重々しく開かれた口から聞かされたのは私が一番望まない答えだった。
「申し訳ありません……。手は尽くしたのですが、何分患者の体力が予想以上に……」
「そう、ですか……」
やはり。
胸に浮かんできたのは嘆きでも怒りでもなく、その一言だった。
高頻度でのタイムマシンの使用は使用者の体にも異常をもたらす。同じ時を繰り返すというのは異常なことで、生体において負担なのだ。彼は目に見えてやせ細っていたではないか。
もっと私が気にかけてやれば……無理やりにでも止めていれば……。
今更どうにもならない。全部無駄だと知っている。それでもそう思わずにはいられなかった。
今すぐあの時間に戻ってやり直したかった。今までと同じように。
しかし、今回は彼自身がそうさせてくれない。機械が壊されるなど些細な問題に過ぎない。そんな現実的な問題より、私にとっては彼の言葉の方が何十倍も重い。
これが……彼の望んだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます