自主企画へのご参加ありがとうございます。
拝読しました。
チャットで知り合った相手が、実は同じ学校にいる彼だった、という少し懐かしさのある青春恋愛でした。
学校では不良だと誤解され、周囲から距離を置かれている彼。
けれど、画面越しの「Black」として話している時には、少しずつ本音や弱さを見せてくれる。
その表と裏の見え方の違いが、物語の軸になっていて良かったです。
彼女が惹かれたのも、噂の中の彼ではなく、小さな子どもに向けた笑顔や、チャットの中でこぼれた言葉なんですよね。
周りが決めつけた人物像ではなく、自分で見つけた彼を信じようとするところに、この恋のまっすぐさがありました。
「本当のあなたを見つけることができたら」という問いかけも印象的でした。
恋愛の告白でありながら、彼にとっては、自分をちゃんと見てくれる人がいるかどうかの確認にもなっている。
そこが切なかったです。
屋上で、彼女が彼の音を口ずさむ場面も良かったです。
ネットの広い世界で出会ったはずの相手が、現実のすぐそばにいた。
その偶然が、ただの偶然ではなく、彼女がちゃんと彼を見てきた結果として繋がっていく感じが綺麗でした。
短い作品ですが、噂ではなく本人を見ること、画面の向こうの言葉をちゃんと受け取ることの温かさが残るお話でした。