詩集 空から落ちてきたものたち

仲仁へび(旧:離久)

01 空から落ちてきた果物



 ーーある日突然 空から落ちてきたもの


 ーーそれは この世界に存在しなかった異物


 たくさんの果物が降り注ぐ

 それは 神様からの禁断のギフト

 口にしたなら 変わり果てる

 悪魔の誘惑 禁断の罠


 神様のような顔をして

 甘い言葉をささやいた

 迷える人たち 救いましょうと

 だから 人は 変わり果てた


 甘くて美味しい果物を

 一口かじれば 踏み外す


 人の輪郭失って

 誰かを傷つけ 壊すだけ


 かつての自分は消え去って

 ただただ 暴れ狂うだけ


 社会は壊れ 秩序を崩し

 世界丸ごと 汚染した



「ストーリー」


 その果実は、誰かが用意した欲望の罠。

 選ばれたのはいなくなっても困らない人たち。

 研究対象は、今日も果実を口にする。

 その影響が、やがて世界中に広がっていくとは知らずに。

 

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