9-3

 お盆休みの時、コウからどこか旅行しょうかと誘われたけど、私はどこも行きたいところがなかったし、コロナが怖かったから、コウのマンションでずーと過ごしたいと言ったのだ。


 コウが休みになる前日から私は出掛けていた。家には、真岡の苺農家に手伝いに行くと言ってきたのだ。だけど、コウは多分、会社の連中と飲みに行くから帰りは遅いし晩御飯は要らないと言われていた。


 私は、コウが帰ってきた時、何か食べたいというかもしれないので、うどんとフランスパンとかハムに、それと、明日はローストビーフを作ろうと思ってそれ用のお肉と私の晩御飯用にとおにぎり弁当を買って、コウのマンションに向かった。だけど、案の定 コウが帰ってきたのは12時近くでかなり飲んでいるみたいだった。


「お帰り 大丈夫? お腹は? なんか作ろうか?」


「いい 帰りにコーヒーゼリー買ってきたから」と、それを食べ出したので


「お風呂は?」


「うーん ミミ 先に入ってー」


 だから私は、お風呂に入って、コウの部屋に置いていったローズの花柄のスリップを着て出て行くと、もう、コウは着ているものを脱ぎ捨ててベッドで寝ていた。私はベッドに潜り込んで、トランクス1枚のコウの身体に抱きついていったのだけど、全く反応してもくれなかったのだ。私は期待もしてなかったのだけども、何となく空しい気持ちで寝てしまった。


 夜中にコウが起きたような気がしていたけど、私が朝、目が覚めた時には、眠っていた。だけど、私はスリップの肩紐が片側はずされお腹にめくれあがっていて、ショーツのあの部分も濡れているような感じ。私、寝ぼけたまま、愛されていたのかしら・・。だけど、そんなんで濡れてしまうなんて、私、いやらしいんだと恥ずかしくなっていた。


 そして、コウの腕を枕にするようにしていると、コウも目を覚まして、私を抱きしめて、ショーツを脱がして愛してくれていた。そのまま、お昼ごろまで・・ずーと、ベッドに入ったままだった。


 コウがお腹がすいてきたと言ったので、焼きうどんをつくろうと思って、私は持ってきた長めのキャミソール姿でキッチンに立っていた。相変わらず、コウはエアコンの設定が高めなので、これっくらいの着るものでないと汗ばんでしまうのだ。だけど、コウに喜んでもらおうという気持ちもあった。


 

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