8-4

「ミィお姉様 ありがとうな」と、碧が帰って来て私の部屋に


「ふふっ うまくお話できたの?」


「ウン 最初は黙って歩いているだけだったけど、彼女が急にベンチに座ってさー だから 夏の大会でのこと告白したんだ 彼女 しばらく黙って下を向いているだけだってね 俺 怒ったのかと思っていたら あの時は、落ち込んでいたし、びっくりしたから声も出せなかったんだって 逃げるようにしてしまって、ごめんなさいだってさ 優しい子だよね だから、付き合って欲しいって言ったら 困ったように、又 下を向いたきり黙ってて スマホ取り出して何かしてたみたい そしたら、お友達ということで良かったらお願いしますと言ってくれた」


「そう それで 良いじゃぁない 良かったネ」


「ウン あの子 聞いたら 男の子の友達も居ないんだって だから 戸惑ってたみたい」


「あのね 璃々香ちゃんは 何でも 少し考えて行動するタイプよ そのこと頭に入れておきなさいよ それにね、お母さんって厳しいみたいよ 特に、男の子のことについては 碧 言葉にも気をつけてね 本当に上品で純粋な子なんだからね」


「あぁ わかってるよー それでさー 試験も近いって言うからさー 今度の日曜日 図書館で一緒に勉強することにした だけど、茉莉ちゃんも一緒で良いかなーって言ってたから しょうがないよね」


「あっそー それは、良いんじゃぁない 最初のデートとしては だけどネ 残念ながらコロナで閉館してるかも知れないよ 調べておきなさいヨ」


「えぇー そーなんか そんなのアリかぁー どうしょう」


「しらなぁーい そこまで 面倒見れないわよ それよりも 碧 浮かれていないで、自分の進学のことも身を入れて、考えなきゃあダメヨ これで、集中できるんでしょ」


「わかったよー お母さんみたいなこと言うなよー」   

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