第19話 さあ、ラスト!「生きづらさは、気持ちをわかりあうことで、やわらぐ」って考えたほうが、良いのかも。逃げても良い生き方を、目指そう!

 「ソノミちゃん?また、いっしょに、おしゃべりしようね?」

 「うん」

 「また、あおうね?」

 「だね、ドレミちゃん?」

 「…」

ソノミに言われて、何も、言えなかった。彼女の言った「また、あおうね」は、実は、彼女の大好きな「豚の角煮」にたいしてのものだったからだ。

 でも、ひみつ。

 気持ちをわかりあうっていうのは、子ども同士でも、難しいことなんだろう。

 早く、生きるのが楽しい日本になれば、良いのになあ。楽しく生きる権利は、誰にだって、あるんだ。

 こんな、日本でもね。

 「またね、ソノミちゃん?」

 心の中で、ポツリ。

 夕焼け雲が、豚の角煮に、見えていた。



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【短い話】ドレミのかいだん②~ シーソーゲームの生きづらさを感じられたら ~ @maetaka @maetaka1998

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