2025/03/12
千二百円の延長料は高いのか分からないまま子のいない帰路
五首×四人を読んで読むことが好きな自分と再会してゆく
楽をするために具材をケチャップで混ぜそうかこれはもう楽なのか
間違って子が連れてきたプリントに余計なお世話が過る三月
録画から耳に届いた「書くことは自分のため」にふかく頷く
うすいって文句を言われケチャップを足しちゃうところがダメなんだろうな
うっすらと喉の痛みを呑み込んで大きな声で叫ぶ「ごはん!」を
「お風呂がいい」と「うんちがいい」で泣いている三歳男児を便器へと置く
ブレブレな母だけど「自分の価値は下げるな」だけは永遠に言う
「オムライスおいしい」という三歳のポテトとスープしか減ってない皿
タイマーの間に姉は食べ終えて今日はお箸じゃないから速い
「あつまれ」に応えて運ぶスプーンの無防備すぎる口のおおきさ
バカボンのリズムで歌う「正解!」のオリジナルソングから消す「バカ」
「雨」がもう違うものとか降りそうでどうして一画目がそんなに終盤なのかわたしにはもうわからないけどとりあえず字を消すときは余すことなく 消せ?
怒鳴るのに疲れ果て見る短針は信じたくない数字を示す
美醜から逃れられないならばもう
刺されたと聞きしニュースは一瞬で遠近感がバグる距離から
きみたちが大きくなったときはもう誇るどころかないかもな、國。
考えて。人類の歴史において楽な時代はなかったことを
不意打ちのLINEの向こう大学の恩師の一人が「楽しめ」と言う
歌会の次の週だし大阪で開催だから欠席で出す
堰き止めた心が言葉を追い越して言葉が競っていま歌にする
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます