彼岸屋の当主とその護衛官を巡る和風バディものです。
序盤から、このふたり、まさか・・・?な描写がいくつかあり、それが一体何故なのか考えながら読み進めるのが楽しかったです。鳴の中性的で見る者を魅了してしまうのではと思うほどの容姿はどこかダークで耽美とさえ感じられる物語の雰囲気をよく引き出しています。
作品を一言で表すなら「妖しい」です。謎めいた部分を少しずつ紐解くうちに離れたくとも離れられない、綱渡りのような二人の関係性にどきどきさせられます。安易に、愛や友情という言葉で片付けることはできない、何とも言い難い二人。読み終わる頃にはこの先もこの命の灯が消えないことを祈りたくなる。
彼岸花の朱色に惹きつけられるあなたにこそおすすめの作品です。
改めて日本の四季という美しさ、そして神道という考えの尊さを実感しました。
優しくあたたかい雰囲気に包み込んでくれる文字と、殺伐とした世界へ引きずり込んでくる文章。
作者のKaoLi様が綴る文章がとても力強く、気付けば「彼岸屋」のある世界へと全身で浸っている感覚で読み進めていました。
また主人公である鳴と晴の関係性が儚いようで、誰よりも強い絆を感じます。
この表裏一体がたまらない。
一言、尊いです。
いろいろな神様が登場し、幾重にも重なって進んでいく物語。
世界観は重厚なのに親しみやすく、読みやすいです。
このお話は「冬」が舞台となっておりましたが、できれば作者様の描く四季を私は見てみたいです。
(続編希望です)
ぜひともこの物語を通して、神のいる素敵な世界を体感してほしいです!