第23話

「それじゃあ、各自ルールを守って周りに迷惑をかけないように行動すること。」


あの後、私は水橋君と二人で集合場所に行った。私は水橋君に腕をつかまれながら集合場所に行ったのでだいぶ周りの注目を浴びたと思う。いつもの私なら周りの視線が嫌で無理やりにでも水橋君の手も振りほどいていたと思う。だけど、今の私にはそんなことができる余裕なんてなかった。


その後、しばらく先生の話は続いたが水橋君は一度も私の腕を離す素振りを見せなかった。



先生の話が終わりやっと平常心を取り戻した私は水橋君の手を振りほどこうとすると水橋君は次に私の手をさっきよりも強く握り

「行こうか」

と笑顔で私をひぱっていった。


「何やってんだよ水橋」


何が起こったのかわからず唖然している私を無視して連れていく水橋君に話しかけたのは私ではなく大西君だった。


「大西君、、、」

大西君の声で唖然としていた私も我を取り戻し水橋君に握られていた手を勢いよく振りほどいた。


「あぁ~もう来ちゃったか」

私の手を掴んでた自分の手を見ながら言う、水橋君の顔は少し悲しそうだった。


「無理やり連れてくな。千春にだって行きたいとこがあるだろうが」

「千春ちゃんの行きたいとこなら俺いくらでも付き合うよ」

「そういう問題じゃねぇ。困ってんだろうが」


いつも通りの口喧嘩が始まり周りの迷惑になってしまうと戸惑っていると

「千春ちゃんは俺とは一緒に周りたくない?」

NOとは言えないように質問してくる彼は本当に悪魔だと思う。

「だからそういうのが困るんだよ」

「別に大西には聞いてないしー」

どんどんヒートアップしていく彼らの会話は周りの注目をたくさん集めた。


二人の大きな声に何事かと見てみればイケメン二人が言い争っているわけでどんどん私たちは囲まれていった。言い合いに夢中になっている二人は周りにお構いなしに話している。さすがにまずいと思った私は、二人の腕を掴み人通りの少ない場所まで走っていった。


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私のことは放っておいて KT @TOKI12

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