第6話『子どもたちへ』
ある日、NWSリーダー全員が集まったので、いつものように形式略・敬称略で会議は始まった。
第一声はオリーブから。
「議事録見たけど……結構、無責任な話してんのねぇ」
トゥーラも続く。
「肝心な話はしているようだけど」
「馴れ合っちゃうからねぇ」
ナタルが肯定する。
「忌憚のない意見がバシバシ出て、見応えあったでしょうが」
鼻息荒く言ったのはポールである。
「そうとも言い、あるいは言えず」
オリーブが言葉を濁す。
「じゃあ二人には話したい議題があるんだろう」
マルクが振ると、オリーブは背筋をしゃんとして言った。
「もちろん、おふざけができない議題よ」
「ほう」
タイラーが関心を示すと、トゥーラが発表した。
「この一連の情報を子どもたちにどうやって説明するのか、考えてみたいのよ」
「それは真面目に取り組まなくてはいけませんね」
ランスも姿勢を正し、アロンが身を乗り出した。
全員で意見を出し合って、次のようにまとめた。
〇宇宙の法則が変わること=世界の大変革
〇世界の構造
〇万世の秘法と呪界法信奉者
〇万世の魔女について
〇新しい世界、虹球界について
〇名のない力について
〇名のない力のニアミス2回と真央界の歴史について
〇生命の樹の人類振り分けについて
〇真央界と六つの異世界=六芒宇宙
〇アンビションと因果界
「まぁ、こんなもんかね」
キーツが腕組みして言った。
「順を追って考えていきましょうか」
トゥーラが先導すると、ポールが頭の回転の速さで口火を切った。
「宇宙法則が変わること……これは宇宙の掟が変わることになりましたとか」
難色を示すオリーブ。
「難しくなったわよ。掟っていう言い回しは、ジャンク映像に毒されていない子どもにはわかりにくいと思う」
ナタルが代案を出す。
「じゃあ、宇宙の決まりが変わりました、では?」
「うん、そんな感じ」
「さすが子持ち」
ちゃちゃを入れたのはキーツである。
「今回は俺の出番はないかもな」
タイラーが外野に出ようとすると、すかさずオリーブがたしなめた。
「他人事じゃないでしょ。一人ひとりが言葉を持ってないと、いざという時困るわよ」
「はい」
下手に出るタイラー。
「よろしい。じゃあ続きをどうぞ」
ポールが面倒を嫌って言った。
「俺が草案を出すよ。突っかかるところは、その都度訂正してもらって……」
「よろしく、ポール」
トゥーラに促されて、ポールは語りだした。
「では早速……それまでの宇宙はこんなでした。私たちが住んでいる真央界。その上に真央界そっくりの因果界。その上には降霊界もありました。私たちはこの三つの世界で、笑ったり泣いたりして暮らしていました」
「うまいうまい!」
手を叩くオリーブ。
「あらかじめ考えてたりして」
キーツが言えば、ナタルもからかう。
「そんで発表の機会を狙ってたりして」
「実は……って、んなわけないだろっ!」
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