僕の生きた道

愛知県でのヒッチハイクの旅を終え、私はこれまでの5ヶ月間を振り返った。

江ノ島での日の出、小田原での出会い、箱根の旅館での日々、富士山登山、そして数々のヒッチハイクでの出会い。本当に色々なことがあった。

「色々な人と出会い、色々な景色を見て、色々なことを感じた。それが、人生を豊かにしてくれる」

小田原で出会った老人の言葉が、改めて心に響いた。

しかし、旅を続ける中で、どうしても心の片隅に引っかかるものがあった。それは、家族のことだった。

会社を辞め、恋人に振られ、何もかも捨てて飛び出してきた私。両親や兄弟は、今どうしているだろうか。心配をかけているのではないだろうか。

「一度、実家に帰ろう」

そう決心した私は、愛知県から電車に乗り、実家へと向かった。

久しぶりに帰った実家は、何も変わっていなかった。両親も兄弟も、元気そうだった。

「ただいま」

私がそう言うと、家族みんなが笑顔で迎えてくれた。

「おかえり。元気そうでよかった」

両親は、私の顔を見て、そう言った。

私は、これまでの旅の話を家族にした。両親も兄弟も、私の話に興味津々で、色々な質問をしてきた。

「本当に、色々なことがあったんだね。でも、無事でよかった」

両親は、私の話を聞いて、そう言った。

私は、家族と一緒に過ごす中で、改めて家族の大切さを感じた。

「少しの間、実家でゆっくりしよう」

そう思った私は、しばらくの間、実家で過ごすことにした。

実家での生活は、穏やかで、心が安らいだ。家族と話したり、一緒にご飯を食べたり、昔のように過ごす中で、少しずつ心が癒されていった。

しかし、心のどこかで、旅への思いも募っていた。

「いつか、また旅に出よう」