第18話 亜希子の旅立ち

亜希子は、ある決意をしていた。

”シュウ、私アメリカに行くわ。“

“もしかして、ニューヨーク?”

”ううん、ノースキャロライナよ。”


英会話教室で知り合った、講師の友達の故郷に遊びに行くんだと言った。


“1ヶ月以上になるから、暫く会えないね。”

“まさか、ホームステイを考えてるとか?“

“ううん、レストランを買ったの。”

”えっ、ホントに?“

“友達の伯母さんが経営していたレストランを居抜きで買う事にしたの。”


彼女は、もう別れようとか…

直接的な言葉を一切言わないけれど、それが決別であると互いに分かっていた。


僕は予想もしていなかったので、心がフリーズしてしまった。

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