いやはや、これまた面白いショートホラーです。
ありがちな展開だと……というか私が書いたならば、たぶんその嫌な上司が葡萄のような首吊り幽霊たちに取り込まれ、仲間にされることで、読者の留飲を下げる、という方向になったと思うんですが、そこから二転三転してのこのオチとは。いや、確かに冒頭の一行で、このストーリーの根幹は示されてはいるんですけれども　笑。

絵面はなかなか強烈な恐怖譚なのに、最終的に主人公のユーモラスなぼやき節ですっきり終わってしまう、というのが、何とも言えない味わいですね。
ところで一ヶ所だけ、「Sは少し前に多店舗から異動してきた」、ここは「他店舗から」だと思います。重箱つつきで失礼します。

ラスト、まさかのハートフルホラーに涙😂

しかしながら。集団ヒステリーの305号室は実に興味深いですね…
そんなに沢山の人間が過去に首を吊るわけもなし…
何故そこに首吊り死体の霊が溜まるのか。

茶色の扉が並び、赤い絨毯の廊下に黄色い明かりが点々と灯った光景が目に浮かびます😄

見てみたい！！