第33話


『 スルスルスル~ 』


「 あ~もうお腹いっぱい… 」


「 ゆずきちゃんの言ってたとおり美味しかった…今度また 来ようね! 」


「 うん!…あ…いゃ… 」 それはないでしょ…


ヤバ、なんか、こいつと普通の会話になってしまっている。


起死回生せねば…


「 じゃあ私帰る 」


「 …もう?… 」


「 当たり前じゃない、あなたのせいで門限6時にされちゃったんだから、あと30分しかないもん 」


「 そうだね…ごめん… 」


ソックスはまだ濡れていたから裸足のまま靴を履いた


「 家まで送っていくよ… 」


「 いいってば! ひとりで帰る、あなたに送ってもらう理由なんてないし… 」


「 理由なら…家が同じ方向… 」


「 そんなの理由にならないよ…とにかくひとりで帰る、何回も言うけど私はあなたの事が嫌いなんだから… 」


「 わかった…けどよかった… 」


「 何が?… 」


「 少しは進歩しているのかなって思ってね 」


「 … 」


私は振り向きもせず家に向かって歩きだした。


何が進歩してるの? 意味わかんない


それにしても


足が気持ち悪いよ〜



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る