ひさしぶりだな(一人称と三人称)

 やあ、久しぶり。みちのあかりだよ。

 あの頃読んでたみんなも、もう中堅だね。

 この創作論、初投稿したのが2022年8月6日だから二年半前だ。読み返すと初心者だったのによくもまあ好き勝手書いてたね。直す気はないけどさ。


 初心者が見るならそんなに悪くない創作論書けているよ。ちょっとどうだろうって思うこともあるけどね。


 まあいい。出したものは仕方ない


 でさあ、なんで今更書き足すかって言うとね、最近一人称と三人称について考えることがあってだね、ほかに創作論建てて書こうかとも思ったんだけどなんか違う気がしてね。


 ここでひっそり書いておけばいいかなって思っただけなのさ。

 どうせ毒舌になるだろうし。


 ま、誰も読まなくても気にならないし、思いついたことだけ書き散らすよ。文体のテンション戻すの難しいね。



 さてと。一人称と三人称。今更何解説? って感じだよね。

 主人公目線が一人称。作者の目線で書くのが三人称。

 

 ざっくり言うとこれだけの違い。


 あのさ、一人称を解説している中にね、


 ナギサ(←主役の名前)は、という主役の名前を、俺は、と変えれば一人称になります。


 って説明していた人がいたの。適当に例文作るね。




※※※


 行き慣れないフレンチのお店でのデート。貧乏作家の渚は恋人の沙希にプロポーズをするために、着なれないスーツ姿でマナーを気にしながらスープを口にした。


 味なんて分からないくらい緊張している。


 そんな姿を彼女は心配そうに見ながら、会話もなく食事は進んで行った。


 デザートが運ばれると、彼女の目の前にケーキと紅茶、そして濃紺のベルベットが張られたリングボックスが置かれた。


 驚いた彼女は彼の顔を見つめた。


 渚は彼女の背後に立つ給仕たちに背中を押されるように「結婚してください、沙希」とプロポーズの言葉をかけた。


※※※




 長い・・・

 現代ドラマの短編で恋愛もののクライマックスをイメージして書いてみたよ。

 こんな感じの話あるよね。


 まあこれを人称「僕」に入れ替えましょうか。「彼女は」は「沙希は」にした方がいいかな? まあやってみよう。コピペ楽だね。




※※※


 行き慣れないフレンチのお店でのデート。貧乏作家の僕は恋人の沙希にプロポーズをするために、着なれないスーツ姿でマナーを気にしながらスープを口にした。


 味なんて分からないくらい緊張している。


 そんな姿を沙希は心配そうに見ながら、会話もなく食事は進んで行った。


 デザートが運ばれると、沙希の目の前にケーキと紅茶、そして濃紺のベルベットが張られたリングボックスが置かれた。


 驚いた沙希は僕の顔を見つめた。


 僕は彼女の背後に立つ給仕たちに背中を押されるように「結婚してください、沙希」とプロポーズの言葉をかけた。


※※※



 まあね。こういう一人称あるよね。でもこれ本当に一人称でいいのって、みちのあかりは思っているんだよ。


 どっちでもいいなら三人称で良くない?


 一人称ってさ、主役の内面を書くことができる人称なの。これ、主役の感情がほとんど感じられないじゃない。

 web小説限定で言えば、もっとダイレクトに感情を書かないと没入感がない小説になるの。文学は分からんけど。


 同じシーンもっと内面に基づいて書くとこんな感じになるのよ。



※※※


 普段こんな店使うこともないから、緊張してせっかくのデートで話しかけることもできない。


 きっとおいしいスープなんだろうけど、味も分からないほど緊張しながら食事をしている僕は、ラノベを一作書籍化して、これからもう一冊出版が決まっただけの新人作家。

 メインの仕事は工場勤務だから、スーツを着るのも久しぶりだ。だけど、二冊目の出版とコミカライズが決定し、これから小説家としての人生はきっと上手く行く。だから……。


 お店のサプライズコース。コース料理の最後にケーキと共に指輪を出してくれる。そこでプロポーズをするつもりだ。


 沙希の目の前に指輪が置かれる。驚いて僕を見た沙希に、勇気を出して僕は言った。


「結婚してください、沙希」


 僕は何も言えないほど感動している沙希を見て、この店にしてよかったと思った。


※※※



 こんな感じでしょうか。雰囲気違いますよね。

 これをヒロイン沙希さんの一人称で書いてみましょう。



※※※


 付き合ってみて、私はがっかりしていた。大好きな作品を書いていた渚。そう、私は彼の作品のファンだった。


 付き合えた当初は嬉しかった。ただ……。思っていたような人ではなかった。


 服装のセンスはないし、お金もない。それはまあ仕方ないんだけれど、どうしても感覚が合わなかった。


 贅沢なデートでなくてもいいんだけど、心が通わない会話はつらい。


 いまさら、スーツを着てレストランでデート? もう無理。今日できちんとお別れしよう。


 ほら、慣れないことしているからマナー気になって会話もできないじゃない

 べつにいつもみたいにファミレスで良かったのよ。無理しちゃって。格好悪い。


 そう思っていたら、目の前に開かれたリングケースが置かれた。

 なにこれ? ウエイターがにこやかに渚を見ている


 訳が分からない。何を考えているの? 私は彼の顔を見た。


「結婚してください、沙希」


 無理無理無理無理! ほら、こういうことするところが嫌なの!


※※※



 三人称では理解できなかったヒロインが見えてきましたね。


 このように三人称は、見たまましか書いていないので平等に真実をかけるわけでもないのです。

 そして一人称にすると、世界観が全く違って見えてしまうのです。


 一人ひとり感じ方が違うのは当たり前。同じことなんて考えていないのですから!

 同じ話でも三人称と一人称、一人称の人物によって、素敵な話にも悲惨な話にもなるのです。これが一人称のだいごみなんだよ!


 まあね、渚を僕と入れ直しただけの一人称が絶対に悪いとは言わないし、そういう書き方もあるんだけどさ、感情を書かない一人称ってなんなの? って思うのだよ。


 一人称で書くと、幸せなプロポーズのシーンも、とんでもないことになる場合もあるって知っていると楽しいって話。


 感情で一人称が書けるようになるとキャラが生きてくるから。覚えておくといいよ。



 まあ、書きたいことは書いたからここまでだね。

 質問あったら答えるから、気軽にかいてね。


 では、みちのあかりでした。





 

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