第6話 日本自衛隊元フランス領に基地開設
「では注文するから」
「お願いします」
フランス人女性声優は手を挙げて「すいません」とお店の人に声をかけると室内にいた他の客たちがいっせいに彼女のほうを見た。さすが声優の声だけあって人々を引き付けるだけの声の響きであった。お店の人が来てまたその声で注文をする時、その声を他の客たちはじっと聞き入っていた。注文し終わるとまた二人だけの会話に戻った。
「これから私が日本で出演するアニメですがおもしろいファンタジーですね」
「このアニメまったくのファンタジーというわけではないよ」
「そうなのですか」
「日本の自衛隊が海賊対策のため2011年にアフリカのジブチ共和国に海外基地を造ったでしょ(Djibouti permet au Japon d'ouvrir en 2011 sa premiere base militaire permanente a l'etranger) このジブチ共和国の公用語はアラビア語だけどもう一つあってそれはフランス語だから。このジブチ共和国(Republique de Djibouti)は昔はフランスの領土だった国だから」
「日本の自衛隊が初めて造った海外基地はフランス語の国というわけでしたか」
「そういうこと。日本の自衛隊は2009年からこの地域で海賊対策をしてきたけれど、ついにすでにフランス軍とアメリカ軍の基地があるこの地域に日本の自衛隊基地もできたというわけ(Engagees depuis 2009 dans la lutte antipiraterie au large de la Somalie, les Forces d'autodefense du Japon vont beneficier, pour la premiere fois dans un pays etranger, d'installations en dur aux cotes des militaires francais et americains deja implantes dans la Corne de l'Afrique) だからこれから日本の自衛隊が外国で活躍することになるとアメリカ海軍だけではなくフランス海軍との関係もとても必要になるということ。これがこのアニメができた理由。だから全くの奇想天外なファンタジーというわけではないということ。重要な事実に基づいているということ」
「日本の海上自衛隊のヘリコプター空母でフランス海軍の飛行機の発艦訓練、着艦訓練をするというストーリーは現実的はストーリーですね」
「そういうこと。実際このジブチの日本の自衛隊基地には海上自衛隊の航空部隊が派遣されているからね」
「お持たせしました。カフェ・クレムとクロワッサンでございます」
二人のテーブルの上にカフェ・クレムとクロワッサンが置かれた。 つづく
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