第33話
「あの、広そうな森?」
「はい」
「そんなに木々は、濃く無い…葉も大分落ちてるし、見通しが利かないって感じじゃ無さそうだけれど。道は、どうやって見る?」
「デアリア方面へはずっと、緩やかな下りなんです…小川にぶつかりまして、そこで引き返します。上りなら、ヤリジュアの方角です。いざとなれば木に登ったり、開けた所に出れば、氷牙山脈が見える筈です…行きの道なら右手に、帰りなら左手に見えてれば、正し方角です」
「獣は?」
「出ます…が、デアリアと関わり有るかはさておき、見ての通り此の辺りの土地、痩せてます。北、氷牙山脈の方には遥かに豊かな森が広がっていまして、狩人は皆、そちらへ行きます。狼も、出ない訳では無いですが。」
「『デアリア領界』と呼ばれる理由は?」
「よく、判りません…有るのかもしれませんが、自分は知らないです。何となく、デアリア鉱山の方角だから呼ばれる様に成っただけかも?そもそも、かつて恐ろしい場所だった事は間違い無くとも、今は力有るのかどうか、定かでも無い訳ですし」
「まさに」
シャウタールが、言葉を挟んだ。細身のエルフ剣士が会話に加わる事は余り無かったのでバルキエールには、僅かに驚きの表情が浮かんだ。
「噂や影に怯えるので無く、起きた事から見定めていくのは、正しい…立派だ」
誰も、返事をしなかった。
「だが、その上で…デアリア鉱山の奥底、最も深い底の底には今も、闇が巣くっている。眠っているので、あって欲しい。『影の深淵』…かつて蠢いた物、今も蠢く物。力は、息をしている。今回の出来事に関わっているのかは、判らない訳だが」
「計画、立てよう」
ガイアンが、言った。
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