第27話

「例の傭兵どもですが、ヤリジュアに入っております」


「やはり、腕利きと見えるか?」


「残念ながら…頭も、切れそうでございます」


「ヤリジュアの司令官の方が、もう少し頭が切れてくれれば良かったのだがな」


「その、切れぬ事がかえって、我等の狙いを阻むとは皮肉に、ございますな」


「元々が、ガレニア様の座興でもあったしな…致し方有るまい」


「如何致しましょう?」


「いざとなれば、傭兵どもを始末してしまえる様、用意はしておくとしよう」


「かしこまりましてございます」



 司令官は何も、発表していなかったが。

 ヤリジュアの住人は皆、何物かに襲われて三人の兵士が命を落とした事を知っていた。但し、きちんと教えられていない分、実像以上にむごたらしい何かが起きた様な印象を抱いてしまってもいた。

 大騒ぎに成っていなかったというのは、ヤリジュアを出ては行く所が無い、という者が多かったからでもある。

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