第21話私は結局寝坊して、あられもない姿をさらす
どれほど眠りに苦しんでいても、朝は来る。
窓から春特有のふんわりとした光が差し込んで来た。
「もう・・・朝?」
私、吉村純子は、そのふんわり柔らかい光が、ちょっと眩しい。
「ウトウトするだけだったな・・・祐君が気になって」
しかし、その眩しさが、逆に私の目を閉じさせた。
小鳥の可愛い声も、いい感じ。
「もう少し、このままでいいや」
ベッドからおりると、ちょっと寒いかもしれない。
そんな思いで、動けない私は。いつの間にか眠りの世界の住人と化してしまった。
どれだけ時間が経ったのかは、不明。
私の耳に、「ピンポン」と「コンコン」の機械的な、頭を殴るような無慈悲な音が聞こえて来た。
「・・うるさいなあ・・・」
「誰?寝ているのに・・・」
「ここは居留守に・・・」
それでも、ちらっとベッドの上の時計を見た。
そして驚いた。
「・・・もう・・・10時過ぎ?」
更に頭を痛める可奈子の声も聞こえて来た。
「おーい!純子!いるんでしょ?」
「何とはしたない言い方だ!」
「ここは山小屋でない!」
「やはり居留守!」
と思ったけれど、隣の祐君が気にかかった。
「万が一でも、あんな可奈子を祐君に見せてはならない」
「追い返すか・・・いや・・・余計騒ぐから部屋に入れないと」
私は、ベッドからドスン気味に降りた(落ちたではない!)
そして、そのまま玄関にダッシュ。(・・・この、そのまま・・・が失敗だった)
玄関ドアを開けると、悪友可奈子が立っている。
(寝ぼけ顔を得意顔に「指摘される」のは覚悟していた)
しかし、可奈子は「ねえ・・・あのさ」と焦った顔。
だから、私は聞き返す。
「え?何?」
その可奈子は、遠慮もせずに、私の部屋の中に。
そして呆れた顔で
「パジャマ、はだけすぎ・・・丸見えに近い」
「ブラのホックも外れている」
私は「ハッ」と下を向く。
・・・マジにやばかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます