第25話 このスライム……強い?
ドサッと音を立ててゴブリンが倒れた。
「ふう……このスライムが、助けてくれたのか?」
足元を見るとさっきのスライムが丸くなって制止している。可愛い。
「鑑定、このスライムのHPは?」
『鑑定結果……1/4です。』
ヤバいな。自分のHPも危険だけど、こんな状態でも俺を助けようとしてくれたのか。
「まじで感謝だ。ありがとう。」
そう口から零すと、スライムが縮こまって上下に身体を揺さぶり、頷く様な動作をした。
「まさか……俺の言ってる事がわかる?」
驚きスライムを見つめると、また可愛らしく首を上下に振っている。首があるのか分からないけど。
「えっと……薬草いる?」
俺はポケットにぶち込んである3束の薬草を、スライムの前に差し出してみた。適当だけど持ってきて良かった。
するとどこからか分からないが薬草がみるみる流動体に取り込まれて行って、スライムの身体の中で徐々に消化されて行った。
「す、凄い!あんな不味い薬草を!可愛い!」
『鑑定結果……スライムがスキル【毒素分解】を習得したようです。』
す、すげぇ。感動だわ。可愛いし。
余っているもう2束も差し出すと、取り込んで消化していった。
「どう?美味しい?」
するとスライムが元気そうに飛び跳ねた。
『鑑定より……スライムの意思 肯定だと推測』
「ねえ、沢山薬草置いて有るんだけど、それも食べたい?」
『鑑定より……スライム 肯定の様子』
「よっしゃ!こっちに着いてきて!」
来た道と反対側に再び歩き始めた。スライムも俺の後ろから地面を這って着いてきている。
『鑑定より進言……川に行かなくても宜しいのですか?』
「後で良いよ。スライム可愛いし。」
『鑑定より……「可愛い」という感情が理解出来ません。』
「あーでも、機械ならそんなもんじゃないの?ね!スライム!」
スライムが元気そうに飛び跳ねた。癒し〜。
ある程度歩くとさっきの広場に出た。そういえば、さっきから行ったり来たりを繰り返している気がするなぁ。まいっか。
「スライム、あれ食べちゃっていいよ!」
俺は山積みの薬草を指差した。
するとスライムが素早くジャンプし、空高く飛んで行ってしまった。
「あれ?どこ行ったの?」
空から流動体の身体を一気にガムのように広げて、ひとたび薬草の束を包み込んだと思えば、直ぐに大量の薬草が亜空間に仕舞われたかのように無くなっていた。
「え……?食べたの?」
俺は呆気らかんと驚愕してしまった。
『鑑定より……スライム SSSスキル【無限収納】を取得を確認』
『鑑定より……食べたのでは無く、取得したスキル【無限収納】の亜空間に薬草を収納したのだと考えられます。』
ふぁっ?このスライム、凄い???
いや凄すぎでしょ???
─────────────────────当初のプロット全て破壊してスライム最強にしました。やったぜ
もうタイトル
【クラス転移でいじめられっ子の俺は勇者パーティーから追放されたけど、最強スライム拾ったので無双します】に変えようかな……
あっあと、【異世界でかわいいスライムを拾ったので、ぷにぷにのんびりスローライフ満喫しようと思います!】とか?語彙力死亡
あ り そ う
以上文字数稼ぎでした
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