vsイルミナティ Turn‐4
「≪ゲノムドーズ・ティーレックス≫――――。これが店長のエースカード……‼」
血走った目で今にも飛び掛かってきそうである。
「
マーシュは顔を覆うホログラムに手を突っ込み、ライフを引きずり出す。≪ティーレックス≫はライフを喰らってもなお、満足いかない様子で喉を鳴らす。
(◆◆◆★)アオバ ⅤS マーシュ(★)
「【覚醒】効果により、パワーとガードが2000アップ!」
「
「≪ゲノムドーズ・ティーレックス≫でアオバくんを攻撃! この時、もう一つの効果! 相手アバター一体に攻撃します! ≪
『 アウトレイジ・ファースト! 』
一歩を踏み出すだけで立っていられないほどステージが揺れる。魔力障壁を展開してもあっけなく場外へ吹き飛ばされた。
「≪
「よそ見はいけません! アオバくんへ攻撃が残っています」
≪ゲノムドーズ・ティーレックス≫は器用に体を反転させ、鞭のように長い尾を叩き付ける。アオバのライフが血しぶきのように舞った。
『 アウトレイジ・セカンド‼ 』
(××◆◆★)アオバ ⅤS マーシュ(★)
「≪ゲノムドーズ・トリケラトプス≫で追撃!」
≪トリケラトプス≫は器用に後ろ足で立ち、地面に転がったアオバを前足で踏みつける。
「ガアッ」
(××★)アオバ ⅤS マーシュ(★)
「あとは、赤子の首をひねるだけの簡単なお仕事です。ターンエンド」
≪ねもね≫が這って戻る。
「マスター……」
「はぁ、はぁ。オレなら大丈夫だ。≪ねもね≫、いいか、次の攻撃に全力を込めろ」
「はいっ!」
「
「≪プロビデンスの
「6」の眼が開く。
「
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……
≪サンゴジュナスの
┣━{
●アバターが攻撃する時、プレイしてもよい。
■自分アバター{
▶
▶
▶
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……
「お互いにアバターが引ければ、≪ゲノムドーズ・ティーレックス≫の
「くそっ、こんなところで」
イルミナティを野放しにすれば、≪ねもね≫も奪われ、もっと多くの被害が出る。それだけは避けなければいけない。
「さぁ、神もお望みだ。正義が勝利する瞬間を――――」
「正義とか悪とか、そんなに重要ですか?」
≪ねもね≫の一言にアオバは顔を上げる。
「あなた方がどんな夢を抱いていても、私は笑いません。夢を見るのは自由です。ただ、ときには互いの夢がぶつかり合うときもあると思います。そこに正義も悪も無いはずです」
そうだ。難しく考える必要は無い。
「これは正義と悪の勝負じゃない。己の夢を賭けた真剣勝負――――。今できる最善を尽くすのみ。≪サンゴジュナスの
「まだ諦めませんか」
「ああ、オレの夢がかかっているからな。バトルだ! ≪
≪ねもね≫の腕に迸る刺青によって強化されたステッキの一撃が≪トリケラトプス≫の固い頭蓋を上から叩き割った。
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