第六怪 幸福ノ連続
声のする方へ行くとそこには焔さんともう一人?
いた。
おかっぱ頭の小さな女の子。
だが、不思議に思った。
私はこの子とは、この家に来て今日までの間まだ一度も出会った事がないと言う事。
ふと、私がその場に近づくと気配を察知したのか瞬時にその場から姿を消した。
と言うよりは逃げたって言うのが正しいのかも?。
「焔さん、あの聞きたい事があるんですが?」
「それは、きっとあの子の事だろ?」
焔さんは、私の思う事を察していたのだろう?
私が知りたい事を知っているような口ぶりで答えていた。
「私も昨日、この家に急に現れてビックリしたけどあの子は誰にも危害は、加えてないしそれに可愛いいし私のお手伝いもしてくれる偉い子だから炎華も仲良くしてほしい」
「はい、分かりました。 所でその子の名前は……」
「妖怪、座敷童子って言うみたいだよ」
私と焔さんが二人話していると自分の名前を呼ばれたと思ったのか背後から少し顔を出して除いて見ているおかっぱの幼い女の子の姿があった。
私は、背後に視線を感じ取り、覗き込むその子へと声をかけた。
「あなたが座敷童子なの?」
「あっえっとそうですが? 焔様、そちらの方はどちら様でしょうか?」
「えっとこの子は、炎華って言うの訳あってしばらく家にいてもらって霊力の修行をしている最中だからしばらく居候って形になるから良かったら仲良くしてね」
「炎華様ですね? あのよろしくおねがいします」
「炎華様って何か小っ恥ずかしいな普段そんな風に呼ばれないから(笑)」
「そうですか? それでは、もっと呼びやすく呼び方をかえましょうか?」
「嫌、別に良いよ座敷童子ちゃんがその呼び方に慣れてるのならその方が楽でしょ?」
「それは、そうですね」
こんなに近くに妖怪が居る感覚ってなんか不思議で幸せって感じがした。
まだ私が幼い頃に妖怪は、私の近くにいたと思うけど私は、それが何か分からなくて一方的に恐怖感を抱き馴れ合う事を拒んできたけど座敷童子ちゃんとは心の奥底から仲良くなりたいと思った。
それからしばらく座敷童子ちゃんの様子を見て共に過ごしていた時私や、この家に色々な幸福の連続が起こった。
まず、一つ目は、この駄菓子屋さん自体に幸福が訪れたのだ。
具体的には、どんな幸福が訪れたのかと言うとお客さんの出入りが以前より急増した事だった。
普段は、島の人ばかりでさほど多いわけではないぐらいの人数のお客さんだったが座敷童子ちゃんが来てからと言うと島の外からこの場所を知って来てくれるようになった。
子供から大人まで老若男女と関係なくたくさんの人が駄菓子屋に駄菓子を買い求めに来てくれてとても繁盛していた。
その為、焔さんも大変みたいで座敷童子ちゃんもばたばたとお手伝いをしていた。
すると、駄菓子屋に見覚えのある子供たちが入って来た。
その子供達は、ついこないだ一緒に遊んだ子供達だった。
そして私と目が会った男の子が第一声を上げた。
「あっ‼︎こないだのお姉さんだ」
「えっ? 君たちは、ここよく来るの?」
「来るよ。てかこの島じゃ駄菓子屋は、ここしかないからね」
「そうなんだ?」
確かにここは島だしそんなにたくさんお店があるような雰囲気でもなかったし言われてみればそうな気がする。
だから、島の子からしたら駄菓子屋って言ったらみんなココに買いにくる訳だ。
二つ目の幸せと言うとそれは、私と焔さんに起こった事。
その出来事と言えばとあるゲームアプリの事である。
そのゲームのタイトルは……。
【妖怪ランブルクロス】。
最近は、と言うと全然遊んでなくてむしろゲーム自体離れてた。
そんなこんなで遊ぶ事もなかったから久しぶりに遊んでみる事にした。
早速ゲームを開くとまるであの時から時間が止まっていたかのようになにも変わっていなかった。
久しぶりすぎて何からしようか迷ったけどひとまずあの頃から止まっていたメインストーリーを次々とクリアして行った。
長々とやっていくと気がつけば現在更新されている最後のストーリーまで到達してしまい。
メインストーリーに関しては次の更新を待つ結果となってしまった。
その後このゲームには、ガチャ機能がある事を思い出した。
だが、私自信、ガチャには、とことん運がなくていつもハズレばっかりでレアキャラなんて当たった記憶すらない。
だから、無課金でガチャを引く為のアイテムをたくさん貯めてた記憶がある。
だからたくさんガチャを引く余裕があるから引いてみる事にした。
ガチャ画面をタップし現在開催されてるガチャ内容をしばしばと確認し一通り見ると一つのガチャのラインナップの中に私の欲しいキャラが入っていた。
尚、そのキャラは、現在ピックアップ対象のキャラの為、通常より排出率が上がっていたので狙い目だった。早速、ガチャを回していくいきなり見たことない特殊なガチャ演出が出てきてこれはもしかして……。
と期待が膨らんだ。
次の瞬間、予想外の出来事の連発が起きた。
最初に排出されたキャラは、なんと狙っていたキャラが来た。
だが、勢いは、止まらずその後も持ってないキャラが次々と排出され、その全てのキャラが最高レアリティのキャラで埋め尽くすされていた。
本来ならこの様な事はあり得ないが今回は、神引き凄る結果で大満足だった。
「久しぶりに見たなそのゲーム。炎華もそれやってたんだね」
ふと背後から声をが聞こえたので振り返るとそこには焔さんの姿があった。
「焔さんも、もしかしてやってます
このゲーム?」
「やってるよ。なんならフレンド登録しとく?
たまにしか出来ないけどマルチ出来るし」
「お願いします」
「オッケー」
二人のやり取りをこっそり覗き見する座敷童子の姿があった。
座敷童子は、二人が楽しそうに遊んでいる姿を、見てあたかも自分も幸せの様に思えてしまい不意に微小笑みを溢していた。
座敷童子は、自分が幸せを振り撒いていることに関して無関心で自分の事より皆が幸せであり続ける事が座敷童子にとっても一つの幸せなのかもしれない。
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