ジェイドの腕に目玉が現れたあたりから、いやな予感がしつつ読んでいました。
その予感が当たってしまい、彼の性格から自らの腕を斬り落とす選択を・・・。凄い男です。しかも迷いなく。
「盗賊が簡単に奪われてたまるかよ」のセリフもまた彼らしくカッコいいです!
作者からの返信
本来、ジェイドはここで魔物化するはずだったのですが、彼自らの意志によって運命を覆してくれました。作者の思惑すらも塗り替えてしまう男です。なんなんでしょうね、彼は。
件の台詞も私が考えたわけではなく、自然と書いていましたね。元々予定にない展開だったので、当然といえば当然ではあるのですが。「ハッ! 当然よォ!」と、彼なりのお礼を言っておりましたので、お伝えさせていただきます。
思い返せば、すでにニセルが布石のような台詞を言っていたのも興味深いところです。完全にこの二人だけは、作者の意図を凌駕できるほどのアイデンティティを獲得しておりますね。
"睨みつけ――
そのままガックリと、頭こうべを垂れた"
やはり心は動きで示されるべきですね……!
作者からの返信
コメントいただき、ありがとうございます。
本作は「語り手が視ている場面を記述している」という性質上、心の内面を示す〝( )〟付きの台詞が、完全に排除されております。語り手は登場人物の「記録」を自由に参照できるものの、心の内面だけは見ることができないといった状態ですね。
ですので、すべての心理描写は、動きや仕草によって表現されるのみとなります。たまには自身の予測すらも、断言するかのように述べているようですが――。そこは語り手の性格なのでしょうね。間違っていることも多々あるようです。
このあたりは改稿が追いついておらず、読みづらさを感じさせてしまったことと存じます。それにもかかわらずお読みいただき、コメントを頂戴でき、大変嬉しく思います。ありがとうございます。