閑話:監察者オフィス会話ログNo.1226-A

登録時空:銀河辺境第E-3群

記録開始:惑星地球、観測フレーム再起動時

登場個体:監察主任アグリ=Z(上司)/試験運用員ベルゥ=7(部下)


アグリ=Z「ベルゥ、その後どう?」


ベルゥ=7「へっ、ジュンチョウデスガ、何か用ですか?」


アグリ=Z「いや、もうお前の返答が順調じゃないんだけど、またやらかしてんの」


ベルゥ=7「ヤラカシテナイデスヨ!ジュンチョウデス!!」


アグリ=Z「ちょっとログ見せろ、問答無用、ステイ!!」


ベルゥ=7「ワン」


アグリ=Z「で、W.A.R.Dの開放は今何パーセント?エラーのログあるけどナニコレ?」


ベルゥ=7「あっそれね、ダイジョウブっす。今は平均で24%です。杖の顕現も見受けられるっす」


アグリ=Z「何が大丈夫なんだよ、少なすぎだな……杖出現の件、解析結果は?」


ベルゥ=7「バッチリ観測できました!直近は個体クロイシ・ユウが、“イメージ型浮遊杖”を顕現させてます!」


アグリ=Z「それってレアな奴じゃない?使いこなせるの原住民に」


ベルゥ=7「この文明じゃまだ“杖=魔法”って認識すら希薄ですよ!? あれだけ小説やラノベで取り扱ってるのにですよ?どうなってるんですかね!」


アグリ=Z「何それ、小説?ラノベ?……お前が思ってるより人間って情報処理重いからな。未だに“魔法はオカルト”って本気で思ってるし。で杖は使いこなせるの?」


ベルゥ=7「そーなんすよ、ソーナンスなんちゃって、小説やラノベは娯楽の一つです。で、あのエラーこれが原因で使いこなしてすべてマルっす。」


アグリ=Z「なんだそれ、で、その子この杖使いこなせたの?凄いね。それともっと杖の出現率を増やして魔法の存在を知らしめるようにしなさい」


ベルゥ=7「えー、めんどくさいっすよ、私の処理が増えるんっすよ」


アグリ=Z「それがお前の仕事なのし・ご・と!!」


ベルゥ=7「えーどうしてもだめですか?」


アグリ=Z「お前最終目標忘れてないよね?」


ベルゥ=7「了解しました。 いま、魔法の拡散スイッチオンっす、可能性出てきてますよ。下手すると文明ブレイクしますよ?」


アグリ=Z「出来るなら最初からホンキで行きなさい」


ベルゥ=7「了解っす。杖を具現化させた三名をカリスマmaxにします。みんなノリ軽いから魔法革命とか普通にやれそうっす」


アグリ=Z「ステータスはいじるな、お前は何時もそうやって逃げるからな」


ベルゥ=7「じゃ魔法の教科書とか勝手作らせますよ」


アグリ=Z「それは許す、原住民が作るのはOK」


ベルゥ=7「了解っす、杖の顕現率アゲアゲで行きます!」


アグリ=Z「……真面目に、なにそれ」


ベルゥ=7「叩かなくてもいいじゃないですか、ゴメンチャイナって地球人のギャグって奴です。それでは魔法邂逅に移行させますよ」


アグリ=Z「お前、準備してるなら最初から使いなさい」


ベルゥ=7「へい」


【 ログ終了 】





   

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