第16話 おっさん、今後について考える
宿に戻る道すがら、色々な屋台で食べ物を買い込み、露店をひやかす。
今日は思いのほか稼げたので、少々財布の紐が緩んでしまった。
「まあ、必要経費でしょう。いつか買う予定だったのが今日にズレただけだと思えば…」
若干の後悔と共に宿に戻り、気になっていたステータスの確認をしてみることに。
「どのくらい成長しているかなぁ?」
ステータスオープンと心の中で唱えて、ドキドキと確認する。
「どれどれ…んー、HPは今回上がってないな。MPはポイズンブレスを使ったからか、かなり伸びている気がする。HPが素振りや筋トレなんかの運動でも増えるのか検証が必要だな…」
ヒロ
15歳
HP 500 (1100)
MP 400 (1300+1900)
(ユニークスキル)
(ポイズンブレス(常時))
(毒耐性(常時))
(アイテムボックス)
スキル
マップ
サーチ
解体
(鑑定)
(偽装)
(経験値10倍)
(MP\HP自動回復)
装備
初期装備(固定)、ミスリル剣、マジックバック(極大)、運営(神)からの手紙
「お!スキルに解体が増えてる!…なるほど、解体の仕方がわかるわけではなく、技術的な部分が補正されるのか!だから今日も買取価格が下がらなかったのかな。これはすごいな」
明日からはHPの増やし方を検証しなければ。魔法ばかり使っていたら、貧弱な魔法使いになってしまう…それはなかなかにカッコ悪いし、後々困ることになるだろう。
少なくともMPは魔物を倒さなくてもある程度の魔法を使う(恐らくMPを使い切る)ことによって、増えることはわかっているので、HPも何かしらで鍛えられるはずだ。
スキルもゲットしやすいなら色々と挑戦して、自身のステータスを育ててみたい。
「とりあえず明日からも色々なことに挑戦しながら、Bランクになれるように依頼をこなすか〜」
Bランクになったら、この街から出て異世界を冒険してみるのもいいかもしれない。
弱いまま遠出するのはリスクがあるが、強くなってもここに居座るのは井の中の蛙になってしまうだろうし、何よりつまらない。
せっかく異世界に来たのなら、何にも縛られずに楽しく暮らしたい!
「よーし!明日からも頑張るぞ!」
気合を入れて部屋のベルを鳴らす。
夜ご飯を食べたら、今日からトレーニングだ!
おっさんの口臭は最恐で最強です! 彩乃亜 @irodori_a
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