第3話 早くも路線変更

 そもそも、小説を書いたことのない自分が他人ひと様の作品を紹介するなどという大それた試みが間違っていたと気づいた。


 素晴らしいと思った作品は、既に先輩諸氏によって紹介されていたのである。

 しかも、「読んでみたい! 面白そう」という期待感を刺激するような巧い惹句が添えられていたりもする。これはもう、流石としか言いようがない。


 そのようなことは自分には到底できるはずもなく、下手をすれば作品の価値を下げることにもなりかねない。そうなれば、全く以って失礼この上ない所業ということになるであろう。それだけは何としても避けねばなるまい。


 かくして、この日記を書くにあたっての当初の目的であった好きな作品の紹介という試みは頓挫した。つまり、たった一日で潰えたわけである。素人の考えは甘かったのだ。

 

 方向性を見失った今、永遠の(PV)ゼロをいいことに好き勝手に駄文でも書き連ねてみようと路線変更を図る決心をした。


 もしかしたら、これを「やけくそ」と言うのであろうか? はたまた、開き直り。

 何にせよ、ここでは失うものは一つもない無敵の人だ。自由に書こう。


 これでいいのだ。

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