・【解説】

 語り手と彼女は同棲しているのにどうして見知らぬ猫が部屋の中にいたのでしょう? 実はその猫こそが新しい家族でした。子供が出来たと(彼女が妊娠したと)勘違いした語り手は、よく確認もせずに彼女を殺してしまったのでした。


   ◆


 ということでいかがでしたでしょう。短絡的な衝動的行動。恐ろしいです。世の中の悲劇の一部はこうした思い込みや、情報伝達のすれ違いやミスによって起きるのだろうと思います。しかしながら彼の場合、いつかはふとした拍子に人を殺していたかもしれません。そんななにも考えずに人を殺すような人は現実にはいないのではないかと思われるかもしれませんが、恐ろしいことに世界は様々な人がいるので、彼のような人がいないとは言い切れないのです。

 酷い動機の殺人事件のニュースを見ているとそう思ったりします。

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