とりあえず一服
とりあえず、ざっと設定を書き終えたので、この辺で一区切りとします。
これからは気が向いたらちょいちょい継ぎ足していくつもりですね。
実際の所、先に書いた『星界を彷徨う計都は標を探す』では英雄云々は最初から出てこなかったりします。
これは一番最初に書いたのがこの作品だったので、どうしても設定があやふやな状態から始まったんで、機会があればオール書き直ししたいと思ってるんです。
これから出てくる作品『兇人は有理に裁かれる』ではこちらの設定で書かれているんでしばしの間お待ちを。
そんな近況報告はこの辺にして、最後に『最も良い設定とは?』と言うのを書こうかなと思っています。
良い設定の第一は『敵味方ともにルールが絶対』という点ですね。
色んな作品を見てきましたが、優れた世界設定とは『戦いのルールがしっかりしている』点にあると思います。
これは荒木先生の漫画術で出ていた話なんですが、ルールがしっかりしているゲームがお好きなんだそうです。
サッカーなんかそうですが、限られたルールの中で必死で戦うからこそ面白いのであって、ルールを破るのは面白くないんです。
翻って読み直してみると、僕が嫌いな物語は基本、チート物でしたね。
主人公が何でもできるとそこにカタルシスは生まれないんですよ。
勝ちやすきを勝つのは戦略の定石ですが、それでは面白くない。
そして、戦略でも人生でもそうですが、勝つということは上に上がることも意味しています。
勝ち続けるのは良いですが、やはり壁に当たるべきなんですね。
近年、僕が観た中で一番感動したのはウマ娘の二期でしたけど、トウカイテイオーの一生は苦難の連続です。
三度の骨折、永遠に失われた無敗の三冠馬の称号。
その才能に比例して、彼に襲い掛かる苦難の数々もまた大きな物になります。
ですが、ルールは変わりません。
ゲートに入って、そこからの走りは常に真剣勝負で、全ての馬に勝者となる資格が与えられます。
だからこそ、その勝利に大きな意義があるんです。
これがチートやりたい放題なら、その勝利に何の意義もありません。
実際、そうなってしまったスポーツの協会がありますが、腐敗が激しく、全く機能していないと言われています。
そんな世界では例え全勝無敗の最強プレイヤーでさえ、その価値はありません。
ルールは敵味方に等しく平等であるべきなんです。
そして、もう一つ大事にしている点として、『話を広げやすい』という点です。
優れた世界設定の世界は話を色んな方向に広げることが出来ます。
銀魂なんかがそのいい例で、歌舞伎町にある万屋を舞台にしているのに、話が宇宙に飛んだり、将軍に飛んだり、新撰組に飛んだり、奇兵隊に飛んだりといろんな方向に飛べます。
話を広げやすく、自由にうごかせる世界観が一番良いと思っています。
その点、この世界は満点だなって思ってます。
宇宙は広く、惑星一つ一つに多種多様な国々があり、色んな方向に主人公を飛ばすことが出来ます。
こういった設定は話を作る時に困らないのでありがたいです。
そして、最後に『色んな主人公の物語が書ける』のが大事かな? と思っています。
よくプロになった作家の話で『没になると一から世界観を作らないといけない』という話を聞きます。
これは作る設定が『一つの話しか対応できない』からこそ起きることで、そういう世界観だと、没になった時に何の対応も出来ません。
しかしながら、同じ世界観で違う主人公を沢山かけるならどうでしょう?
何度没になってもその都度、世界を作り直す必要がありません。
新しい主人公を作るだけでまたお話が書けます。
よく日本のRPGはイチイチ世界を滅ぼしていると揶揄されることがありますが、こういった所が話作りに影響を与えているんじゃないかなって思います。
現実の世界でも一人一人の人生にドラマがあります。
それを描き続けるだけでも一生を費やせるんです。
そういった色んな主人公が活躍できる世界こそが大事なんじゃないかなって思います。
リガルティア世界設定資料 剣乃 和也 @asayan
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