ツリマ人
剣『そして、ツリマ人についてだが、こちらはシリコンゴムのような質感の身体つきをしており、見た目にはウルトラマンの着ぐるみ着た人みたいな印象だと思ってほしい』
チ「にゃあ! コスプレしてるみたいだにゃ!」
剣『そんな感じなので、こちらの宇宙人は古き良きグレイ型の宇宙人だね。明らかに地球人とは違う姿をしている。ただ、生命基が違う人種については国によって落差が激しい』
チ「それは何故かにゃ?」
剣『ツリマ人は基本、カタン人と同じ物を食べられないし、一緒に住めないからです』
チ「にゃ?」
剣『というのもカタン人の場合は生命基自体は一緒だから、同じ物は食べられる。だけど、ツリマ人は生命基がシリコンだから、同じ生命基がシリコンの生き物しか食べられないんだ』
チ「にゃあ……よくわからないんだにゃあ……」
剣『単純にツリマ生命体を食べるとゴムの味しかしません。ダイソーで売ってるシリコンゴム用品と似たような物なので、それ食ってるのと一緒です』
チ「絶対まずいんだにゃあ! しかも体に悪いんだにゃあ!」
剣『それに身体の造りも全く違うからトイレも違うし……さらに言うとエッチのやり方も違う』
チ「にゃあ、生々しい話しが出てきたんだにゃあ!」
剣『エッチの方法は『合体』で体を
チ「無茶苦茶だにゃ!」
剣『そんな訳なので、対処法が二つに分かれています』
チ「何かにゃ?」
剣『別に一緒に住んでても利害が一致するから良いや派とそんな連中とは一緒に住めない派です』
チ「わかりやすい二択だにゃ! でも利害が一致しないのは何故かにゃ?」
剣『基本、必要とする物が違うというのは別の意味で得だったりもするんです。例えば、下水道でう〇こにまみれながら仕事したいですか?』
チ「嫌だにゃ! 汚いし、病気になりそうだにゃ!」
剣『ところが、ツリマ人の場合、病気にならないんですよ』
チ「……何故かにゃ?」
剣『例えばですけど、シリコンゴムにコロナウィルスが効くと思う?』
チ「……あっ!」
剣『特に現在はコロナ規制があるのでわかりやすいですけど、パンデミックが起きても彼らだけは病気にはかからないんです。そうなると、病院などの感染症に関わる仕事は天職と言っても良いでしょう』
チ「それは便利だにゃ! 病院でクラスターが起きたりと大変だったにゃ!」
剣『それに毒蛇や蜂などの毒物を扱うときも便利ですね。まあ、どっちにとっても毒の劇物もあるんですけど、全然大丈夫な劇物も多々ありますし、勿論逆にツリマ人用の医療施設で従事するのも手です』
チ「はえー。じゃあ、逆にメリットの方が多いんだにゃ!」
剣『ただ、やはり生き方が違うと言うのは一緒に生きる上で問題も起きやすいんです。その辺の関係で二つの選択肢が出てくるのも仕方が無いんですよ』
チ「難しい問題だにゃ」
剣『ちなみに、科学系の惑星の中には単純に入れないというパターンもあります』
チ「???どういう意味かにゃ?」
剣『地球のようなカタン生命体の惑星なら、同じカタン人は入れます。ただ、ツリマ人が入ると、あることが起きます』
チ「何かにゃ?」
剣『御飯も医療施設も無い、何もない惑星に降り立つとの一緒なんですよ。全部自分で用意して降りないと、何も手に入らないんですから』
チ「何故かにゃ? 普通に御飯も買え……あっ!」
剣『そうです。そもそも買えないんですよ。医者もカタン人の医療方法しか知らないんですから。そうなると、何かあっても助けられないんです』
チ「恐ろしいんだにゃ!」
剣『ちなみにこういう場合は入国の時点で弾かれるので、よほどのことが無い限り、そのまま入ることはありません』
チ「一安心だにゃ!」
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