奴隷さん


 翌朝、物凄くかったるいですが、なんとか起きた2人です。

 エマさんの部屋でエッチをしていたようですね。


「クロエさん、下でなにか音がしていません?」

「これからはクロエと呼び捨ててください、大工さんが入っているようです……あの……シーツが……」


 シーツに血がついていたのですね。

 クロエさんのナプキンから漏れたの?


「エマ様ったら激しかったですから……指で散々に……最後の太い物で破れたようです♪」

 そうでしたね……生理中というのに、構わずしちゃったのですから……

 

 エマさん、お腰に付ける電動の『●ニ●バンド』を5,378円で購入していたのですね。

 ローターなんてのもついていて、お腰に付けた方も感じるわけです。


 それを良く見ると……赤いものが……

 そして私のお腹にも……


 ウエットティシュなんて取り寄せ、ふきふきしていると、クロエさんが、

「もう、頭が真っ白になって、狂ってしまいましたよ♪また、してくださいね♪」 

「確かに、思わず激しくしましたから……メッセージがあったのに……」

 

 事前にレズなんて検索していたエマさんですが、こんなメッセージが出ていたのです。


≪検索された以上、超絶技巧が身につく、検索者が事に及ぶと相手方は、これ以上無い極上のオーガズムとエクスタシーを感じることになる、否応なく検索者がミストレスとなってしまうので、心がけておくこと≫


 エマさん、興奮していて散々に責めたようですからね……ハタと我に返って、『健康診断』魔法でクロエさんを見たのですね。

 『状態異常 修正の必要を認めず』とありましたので、健全なエッチ?なのでしょうね。


「シーツはさらにしておきましょう」

 エマさんが、収納しようとすると、クロエさんが、


「その……処女だった証拠ですので、記念に残しておきたいのですが……」

「そうなの?」


 この血がついたシーツはクロエさんの宝物?になったようですね。


「クロエ、モーニングは何にする?」

「すこしガツンとしたものがいただければ……」


「ハンバーガーなんてのにしますか♪」

 ●ブンさんの『タルタルソースのフィッシュバーガー』、『ビーフメンチカツバーガー』

 サラダは『コールスローサラダ』、飲み物は『ホットカフェラテ L』


 朝からこれって、贅沢?


 のんびりと食べていますが、ふと、エマさんが、

「クロエ、その首輪、朝は外しなさいな」

「でも、これは私がご主人様の物という、証の様な物、外したくはないのですが……」

「昼間は外しなさい、さすがに問題があります」


 クロエさん、少しばかり、壊れたの?


「とこかく、服を着ましょう、クロエも自分の部屋のクロゼットに、服があるでしょう?」

「下女の服ですね♪」

「私も同じ物を着ますから、おそろいですよ♪」


 今まで着ていた下女の服はカペー王国の下女の服、ボロボロでしたが元は王国女官の仕事着ですから、生地はよいものです。

 収納で新品に戻して着ていたのですけどね。


 クロゼットに入っていたのはゴトーネース帝国女官の仕事着です。

 クロエさんも、これを持ってきて、私の前で色っぽく着てくれるのですよ。


「ゴトーネース帝国の女官ではないのですけど……」

「仕方無いわよ、ここでカペーの女官の服なんて、もってのほかでしょうし」


 上手い具合に、服を着たところで、ドアがノックされました。


 クロエさんが、

「どちら様ですか?」 

「大主教様にお仕えしている者です」


 どうやらいつもの方のようです。

「クロエさん、客間にお通ししておいて?」

「はい、ではこちらに」


 客間って綺麗に改装されているのですよ。


「綺麗に改装していただいて、心より感謝しております♪」

「ところで何用ですか?大工さんの監督ですか?」


「いえ、大変申し上げにくいのですが、お2人には奴隷商の処まで、ご足労頂けないかと……」

「私どもを売り払うというのですか?」


「滅相もない!実は……」


 奴隷さんの話しでした。

 予定していた奴隷さん、下女さんは元貴族の娘、許嫁が慌てて買いに来たとかでキャンセル。


 護衛の方も、敗戦国の王族警護係りでしたので、どこやらの侯爵様が娘の警護係として高額を提示、バンベルク大主教が購入を決めていると聞くと、丁寧に譲渡を申し入れて来たとか……

 で、キャンセルという訳です。


「特に護衛の奴隷の件は、聖女様の名前が出せなくて、如何ともしがたく、申し訳ありません」


「別に構いませんよ、なんとかクロエさんと2人で切り盛りして見せますから」

「そうは云われますが、2人で食堂と入浴施設は無理がありますよ」

「入浴施設は不可能ですね、でも当初の計画通り、食堂は出来ます」


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