第57話 自分 15
私は休養気分で東西合戦に参加した。
本気ではあったが、初参戦だった為、まずは人の多さに驚いた。
時間帯が21時に近づくと、満員で入れませんというログが流れ、
他にもサーバーはあったが、他のサーバーに行く人は、
主にNPC攻略をメインとする人がサーバー2や3等に行っていた。
PVPメインの人は、サーバー1でどちらも人数がMaxでPS等の
家庭用ゲーム機では、人数が多すぎる為、味方も敵も全員は表示されず
ゲーム機の限界を超えていた。
ゲーミングPCではその点、色々調整が可能な為、Max人数を見る事も可能だった。
東西どちらに所属しているかは、装備の色で判断できた。
信長の野望オンラインは、非常に面白い戦闘システムであった。
日本人向けに作られたそのシステムは、Max人数7人で最大7対7で
戦うシステムであったが、何よりも重要なのは判断力だった。
日本人ならではの戦闘システムであった為、殆どが日本人であり、
サーバー自体も日本を起点とするものだけだった。
後にも先にも、この戦闘システムを使ったオンラインゲームは
私の知識には無いもので、画面上に青が味方、赤が敵のバーが流れていて、
自分のバーは確か緑っぽい色をしていた。未行動のバーは丸い点のみで、
陰陽師などの術は非常に威力が高い為、画面では陰陽師が術を唱える間、
点がバーのように伸びて、敵味方とも点やバーの長さで、相手の行動を読み、
それに対して行動する。まさに1秒以内に自分が何をするべきかを決めなければ
ならない。当然、陰陽師が術を唱えるバーは長く分かりやすい為、
味方は陰陽師の術を発動させる為に、守らなくてはならない。
術を止める方法は、大きく分けて3つあり、それぞれ職業によって分かれていた。
当時はボイチャ等は主流ではなかった為、味方の行動にも気を払う必要があった。
誰が止めにいこうとしているのか? 自分が止めるべきか? 等それらを全て秒内に
行動しなければならなかった。後期のドラゴンクエストなどはこの手法を使って、
オフラインゲームなどは出ていた。術を止めるだけでなく、相手がしてくるであろう
技を読み、多数あるが、例えば陰陽師の全体術の準備動作無しの低速か高速、それら
を読みつつ自分のバーが近づくのを見ながら戦う。
次の手は陰陽師に沈黙をいれて全ての術を封じるか?
と思っていても、バーの長さから自分が逆に沈黙を食らっているかどうかも、
先読みしながら戦う。一番問題なのは通称『旗』と呼ばれるもので、
一番最初に戦闘し始めたキャラが大将となる。大将が倒されると、
その闘いは、どんなに優勢であっても負けとなる。
その為、『旗』となった画面で一番上に表示されているキャラクター名だと
バレている。これは東西合戦だからバレるだけであって、試合形式で行われる
戦いでは最初から旗はバレない。構成もしっかりと決め、
戦い方も事前に決める事ができる。
しかし、東西合戦では旗もバレていて、どの職業が入ってくるか分からない。
作戦はあくまでも自分が立てるが、プレイヤースキルが非常に重要になってくる。
『旗』の役割をしっかりと理解していないと、仲間がなだれ込んできても
簡単に敗北する。味方も旗に対して色々な方法で、守りつつ敵を倒す。
バーと敵の職業の表示から、相手が行動したのか、それとも迷っているのかも
行動を起こせば薄い水色になり、未行動だと白いままなので、
相手のプレイヤースキルが高いか低いかも、上のバーから察知する事ができる。
FF11は当時から世界中で売れていたアクションRPGをシステムやその他の遊び要素
を完全に真似して作られた。魔法名などをFFにしただけであって戦闘方法などは
世界では当たり前のもので、ファンタジーな世界であった為、年齢層も若かった。
信長の野望オンラインは平均年齢は高いほうであった。
世界水準を満たしているRPGは10年は当たり前のように遊べる。
私がやっていたエルダー・スクロール・オンラインは今年で11年で、当時から人気は
あったが、今では世界一のMMORPGになっている。
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