第20話 すべては親譲り
「氷見谷、なんでこんな料理上手いんだ?プロみたいじゃんか」
単純に、どこからこの料理テクニックが出てくるか不思議で仕方がない。
お店を開けるレベルの美味しさだ。
「私の父親が料理人でね、だから私も小さい頃から教わってたら上手くなってたってわけ」
「料理人かー、今チャーハンとか作ってるから中華系の料理人なの?」
「いや?フレンチだけど、三ツ星の」
「三ツ星!?しかもフレンチって真逆の種類じゃん!」
盛大にツッコんだ。
親が三ツ星シェフだって!?それすごすぎないか!?
氷見谷、そんな誇れる親がいるのに、お前はなぜそんな変態になってしまったのか……料理はおいしいけど。
どこで道を誤ったら三ツ星シェフから変態が生まれるのか。
そんな事を考えていると、
「別に、フレンチ専門って訳じゃないからね?中華も日本食も、ジャンクフードもイタリアンもなんでも作れるわよ?私の父親」
「凄いな、それ」
「料理してるんだから、当たり前じゃない?」
どうして、こんな天才から変態が生まれるか更に謎が深まる。
「なんで料理人からこんな変態が生まれたとか疑問に思ってない?」
「思ってる。すごく思ってる」
「だよね。実は変態も親譲りなんだよね」
「…………………。」
「納得した?」
「それはもう。ものすごく」
料理も変態も親譲り。いらないものまで親から教わってしまったようだ。
変態が抜けていれば、今頃氷見谷は料理の専門学校にでも行って一流の料理人を目指していたかもしれない。
それが、教室でクラスメイトの男子の机で百合をしているなんて…………盛大に道を誤ったようだ。
「でも変態なのは父親じゃないわよ?」
「なら母親?」
「大正解」
「なにか職業が絡んでるとか?」
「それも大正解」
「ちなみにどうゆう感じのか聞いてもいいか?」
「大まかに言えば、エロ漫画家、イラストレーターと言ったら伝わるかしら」
「うん。超納得」
氷見谷…………親を見習うのはいいけど、限度があるだろ。
変態はまだしも、それを親みたく絵にぶつけるのではなく現実でしてしまうのは大間違いだ。
「私は親みたいに絵を描くんじゃなくて現実に走ってしまったわね」
スープを啜ると、プハァとため息を吐き言った。
「絵が描けなかったからか?」
「人並みには描けるわよ?でも時間かかるしめんどくさいから、リアルでひと見つけて性欲ぶつけた方手っ取り早いってね」
「その人が千葉だったと」
「大大大正解!」
ウインクしながらサムズアップした。
この数十分で、氷見谷の色々が露わになったであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます