(二)-11
そういう焦燥感はもちろん他のメンバーにもあった。でも彼のように他人にそれをぶつけることはなかった。
三年生になり、就職活動が始まると活動も下火になった。私を含め五人いたメンバーの一人はプロを目指していたが、二人は就職することになった。彼もプロを目指していたが、二人と同じように「とりあえず」就職した。私も同じく就職することにした。そうして「シャークマウス」は自然消滅してしまった。
彼は、就職活動の後、仲間とではなく、ソロで活動を始めた。新宿歌舞伎町や渋谷のスクランブル交差点などで路上ライブで夜な夜な演奏していた。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます