王宮で開催される『珍味コンテスト』。名だたる料理人たちに混じって、辺境出身の出稼ぎ娘アニスもそこへ参加することに。アニスが王の御前へ献上したのは、故郷の味を煮込んだひと皿のスープだった。はたして王様の反応は――。コンテストのドキドキと、心を込めて何かを作ることの喜びに満ちた素敵な作品です。頑張るアニスの姿に胸を打たれました。読めてよかったです!
人は自らが口にした食べ物と、自らが口にした言葉やふるまいで形作られているように思います。余計なものは要らない。丁寧に、心を込めてつくられたもの――それが最高のご馳走であり、その美味しさをわかる人の中で生きてゆく。それは、小説も同じかもしれませんね。食べ物が人の想いをつないでいく。温かくて美味しい作品です、
国破れて料理あり。 主人公のひたむきな情熱がたぐり寄せた結末には拍手喝采だ。 簡潔な料理ほど難しいとよくいわれるが、食材の育成から調理から随所ににじみでる彼女の至誠が通じた。その意味でも優秀なスープだ。 審判役の国王がまた、いい味をだしている。いかにもな風格を感じる。 必読本作。