第28話性犯罪者に天中!


「「「「「「ぎゃああああああああああ!!!!」」」」」」


ああ~~~~~。

アホはやっぱりアホだった。

半数以上が落とし穴に引っかかった。


こうも簡単にトラップにかかるなんて。

なんで女しかいない場所で何もしていないと考えてんだろ。

ここにいるのは殆どがなんだから、当然、色んなトラップを作って迎え撃つに決まってんじゃん。戦いでいうなら『籠城側ろうじょうがわ』だからね!


怒声と悲鳴とない響く鳴き声。


しかも、こいつら僕達を舐めてる。

武器を掲げた女たち相手に、ほぼ丸腰状態だ。


アホ過ぎる。


一応、僕も小刀は握ってる。

だって、あの両親のお付きだよ?

僕の身だって危ない!

この時代は童殿上わらわてんじょうしたらそういう事される!

つまり、幼児愛好がまかり通てるんだ!ちくしょう!

しかも屋敷の奥深くで守られている女子より男子の方が性の対象にされやすいときてる!くそだ!


「ひょ~~~~~。すげえ美童びどうだ。こんだけの美貌の持ち主は滅多にお目にかかれねぇ」


ほらね。


「こんな|稚児ちごを隠してやがったのか!」


誰が『お稚児ちごさん』だ!

よく見ろ!

年齢に達してもいないだろ!!!

寺の者に謝りやがれ!


「はぁはぁはぁ……いい子にするんだよ、これからお兄さんがしてあげるから」


きもっ!


「ま、待ってるんだよ。はぁはぁはぁ」


臨戦態勢の汚物が丸見えだ。

いや、おっさんが勝手に脱ぎ始めたからな…外で脱ぐな!

露出狂か!


「はぁはぁはぁ。い、いま気持ちよくしたげるからね。はぁはぁはぁはぁ」


三歳児に盛るな!

変態め!

きったねーもん見せつけやがって!この性犯罪者が!

ん?まてよ?

このブツ要らなくね?

うん。いらないな。


僕の丁度目に前にある股間の汚物に向かって小刀を突き刺す!


ブスッ!ブスッ!ブスッ!


「ぎゃああああああああ!!!!!」


野太い悲鳴が周囲に木霊する。

汚い悲鳴だ。


「いだぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!ああああああああああ!!!!!」


男は痛みで白目を剥いて気絶した。

弱っ!!!

もっと根性見せろ!


振り返ると、何故か、蔵人の中将が侵入者達と同じように内股になっていた。


どうしたの?


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る